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2019/08/25

アプリストアのスクリーンショットを変えてCVRを2倍にする方法 #ASO #アプリマーケティング

ASO に関するマニアックな知見を深掘った記事が一部界隈で人気の、知る人ぞ知る職人集団・リバティーンズ社
今回さらに ASO の中でも「スクリーンショット」という一要素にフォーカスして、詳しく話を聞いてきました。

え、スクショだけでこんなに内容あるの...?
ってぐらいのボリュームあるので、業界関係者の方はぜひ最後まで読んでみてください。
手前味噌ながら、けっこう面白いです!笑

ではいつも通り、インタビュー形式でどうぞ!



スクショってどうして大事なの?

ぼく:そういえば先日 Apple と一緒にやったセミナーどうでした?

リバティーンズ社 堂道さん (以下「堂道」):初めてのセミナーでめちゃ緊張しました。色々ボケたり笑いも取りつつ真面目に話したかったんですが、ほとんどボケられなかったです。

ぼく:セミナーでボケてスベるとほんと辛いんで、やらなくてよかったと思いますよ。


堂道:ただ言いたいことは伝えられたのかなとは思いますが...。この記事で補足できると嬉しいです。あと Apple の瀬尾さんはやっぱりすごい方でした。

ぼく:元 Google, Twitter のレジェンド・瀬尾さんですね。Apple の人ってセミナーとか出るんだ〜、ってちょっとびっくりしました。

堂道:勉強になりましたね。次のセミナーでは今回の反省点を活かしてがんばります。

ぼく:では今日の本題です。新しいアプリをダウンロードするときに、ぼくから見ても「スクショがイケてないなぁ」って思うことがあるのですが、ASO (App Store Optimization = アプリストア 最適化) 観点から見てもスクショって重要ですよね?

堂道さん feat.ハンバーガー

堂道:重要です。ASO は「インプレッションの最大化」と「CVR の最大化」の 2 つの両方を達成しないといけないのですが、プレビュークリエイティブ、いわゆるスクショは後者の CVR のほうに効いてきます。

ぼく:ふむふむ。ってことは、キーワードの順位だけ上げて「ASO できた!」って言ってるのは不十分?

堂道:その通りです。テキスト改善によってキーワード検索順位を上昇させ、ストア内でのインプレッションの最大化を達成できたとしても、実際にインストールまで繋げられないと意味がないですよね。

ぼく:検索でユーザーにアプリが露出されたとき「インストールされるか」に影響を与えるものがスクショなんですね。

堂道:だけではないですけどね。説明文の内容や、ユーザーレビューのスコア、アイコンなんかも CVR に影響を与える要素です。ただ、プレビュークリエイティブはその中でも影響が最も大きいものの 1 つです。

ぼく:やっぱそうなんですねー。

リバティーンズ社 中島さん (以下「中島」):例えばこれは一例ですが、海外のストアで「dating game」って検索した時に上のスクリーンショットと下のスクリーンショットどちらがわかりやすいか、という話です。上のほうが視認性高いですよね。

↑検索結果1位
↑検索結果2位

ぼく:1枚目のほうは、なんというか、1m 離れて見てもなんのゲームか分かりますね。

中島:そうですね(笑)。アプリがユーザーに表示されたあと、コンバージョンへのユーザーのモチベーションを支え、つなげる役割をスクショが担っていると考えています。

ぼく:スクショが悪いと、せっかくアプリがユーザーの目の前にあっても、目に止まらなかったり、「アプリ DL したい」っていう元々の気持ちが冷めちゃったりするわけですね。

中島:その通り。また、ここで言うコンバージョンとはインストールのみならず課金やリテンションなど、インストール後のユーザー行動まで含みます。

中島さん feat ハンバーガー

ぼく:なーるほど。運良くアプリを DL してくれたとしても、「このアプリすげぇ良い!使いこなしたい!」みたいな気持ちではなくなってしまうと。スクショがショボいと。

堂道:そういうことですね。なので、ストアクリエイティブは課金やリテンションにまで影響を及ぼす重要な要素であると言えます。

ぼく:深いなぁ。付き合い始めの男女が、すでに気持ちがちょっと盛り下がってるカンジに近いですね。

中島:ちょっとよくわからないです。

スクショ改善の TIPS


ぼく:スクショのクリエイティブを改善するって一口に言っても、単にデザインをオシャレにするってだけの話ではないんですよね?

中島:はい。デザイン性も低いより高いに越したことはないのですが、それより大事なこと、考えないといけないことがいくつもあります。

ぼく:差し支えなければ、そのへん詳しく教えてもらえたり...

堂道:っていうか今日の会ってそういう趣旨ですよね(笑)。

ぼく:いいんですか!?やった!!

ここのハンバーガー美味ぇ

中島:まず、ツールアプリなのかゲームなのかで、少しずつ最適な作成方法が違います。ツールアプリは機能を訴求し、ゲームアプリはゲーム内容だったり世界観を訴求したほうが効果がよいです。

ぼく:なるほど。非ゲームなのに、そのアプリで「出来ること」ではなく「世界観やビジョン」を推しちゃったり、ゲームアプリなのに機能を全面に押し出したりするのは、効果悪くなることがあるってことですね。

中島:そうです。例えば非ゲームアプリの場合、検索結果からいきなり詳細ページに行く前に、いくつか検索上位のアプリをスクロールして眺めたりしないですか?

ぼく:しますね。その中で気になったものだけ詳細ページを見にいきます。

中島:なので、スクリーンショットの視認性を高めることによって、詳細ページに至るまでのクリック率を上げることができます。

ぼく:なるほど。これ重要ですね。

中島:また、詳細ページに行かなくてもアプリのコアとなる特徴を強く押し出すことで、検索結果一覧ページからの直接のインストール(コンバージョン)を増やすことも出来ます。

ぼく:あー確かに。こんな機能を持ったアプリが欲しい、って明確な目的を持って検索してる場合とかは、1 枚目のスクショだけ見て問題なかったらすぐダウンロード、ってやるときありますね。

中島:なので、どんなキーワードで検索されたときに自分のアプリがよくダウンロードされているのか、っていうのを把握した上で、そのユーザーの検索欲求を満たす内容をプレビューに含めるというのは大事な ASO のテクニックです。

これとかスクショ上手いよね、みたいな話をしてる

ぼく:なるほど。スクショのところに動画を入れるのはどうなんですか?

堂道:ゲームに関しては静止画より動画のほうが良いことがあるので、そこの PDCA も回す必要がありますね。

ぼく:あれっ、動画のほうが絶対良いよ、ってわけではないんですね。

堂道:そうですね、実は 100% そうとも言い切れなかったりします。

ぼく:意外だ。他にどういう TIPS があるんですか?

堂道:アプリに関わらずほぼ共通するエッセンスとしてはこんなかんじです。
  • キーワードの掲載
  • ユーザーにとって具体的な表現
  • 重要なところをフォントサイズや色を変更して強調
  • アプリ内画面を訴求
  • スクリーンショットの配置

ぼく:多分いつものパターンからして、1 回外注していいの作ったら終わり、とはならないんですよね?

堂道:そうですね、それらを色々仮説立てしながら PDCA を回す必要があります。なので、数字を見ない・見れない立場の人や業者が担当するのはダメなんですよね。

ぼく:いわゆるグロースハッカー的なアプローチが必要なんですね。

堂道:その通りです。実際我々が過去に改善を手がけた事例で、ツールアプリで CVR が 150% 増、ゲームアプリで 300% 増になったものもあります。具体的なアプリ名を公開できないのが心苦しいです。

ぼく:ちゃんとやらない場合の機会損失は相当大きいですね。案件名はこっそり教えてください(笑)

教えてもらったのですが名前出せないので、ハンバーガーの画像をどうぞ

OS ごとの違いにも注目


ぼく:ぼく iPhone 使いなので、勝手に脳内で App Store を想定してたんですが、これ Android でも同じですか?

堂道:考え方は同じですが、iOS と Android ではクリエイティブ面で重要となる場所が異なります。

ぼく:といいますと?

中島:iOS はスクリーンショットが最重要ですが、Android はアイコンの重要性が iOS よりも大きいです。

ぼく:そうなんですね。Android ユーザーのほうがアイコンをよく見てるってことですか?

中島:ではないですね。iOS は基本的にはインストールは検索結果一覧の画面から発生します。キーワード検索ではない、カテゴリ検索でも基本的には同じ UI です。

ぼく:そうっすね。

中島:Android は実は検索結果画面以外の流入経路が iOS より多く、より目立つんですよ。例えば、アプリストア側で用意している特集コーナーや、類似のアプリなど。

ぼく:確かに、そういうの多いですね。

中島:そういった枠では、アイコン以外に注目されるポイントがないため、アイコンがより重要になります。

「google play 2019」の画像検索結果
一階層奥に入らないとスクショが出てこない Google Play

ぼく:iOS でも「その他のおすすめ」って欄ありますけど。

中島:アイコンが占める面積が Google Play よりも小さく、アイコン以外のタイトル・サブタイトル、もしくはカテゴリ名といったテキストが目立つため、アイコン改善によるインパクトが Android よりも薄いんですよ。

ぼく:なるほどおお。ここもっと詳しく聞きたいけど時間もないので、次のインタビューでお願いします。

さぁスクショの改善を始めよう


ぼく:これ実際にスクショの改善するってなったら、何から手をつけたらいいんですか?

堂道:Android は Google Play Console の機能で A/B テストがあるので、Android のみでやりがちですが、両 OS でやることが理想です。

ぼく:iOS か Android かどっちかだけじゃダメですか?

堂道:やっぱり理想は両方やることですね。ユーザー層が違えば、前述の通りアイコン・スクショが見られる場所も機会も違うので、OS によって違う結果が出ることがあるためです。

中島:両 OS で AB テストを回すと、OS ごとに最適なスクリーンショットが出来あがります。

「ポテトくれよ」「ちょww」

ぼく:でも、iOSはどうやってA/Bテストやるんですか?

中島:iOS は Apple Search Ads のクリエイティブセット機能を使うことで PDCA を回せます。Android はさっきも言ったとおり Google Play Console  にその機能があることは多くの方がご存知かと思いますが、ASA (Apple Search Ads) でも PDCA が回せるのはあまり知られていないのかなと思っています。。

ぼく:クリエイティブセットを使えば iOS でも A/B テストが…!しかも ASA で回すから、ポイントとして挙げられていた〈キーワード〉や〈表現〉など、スクショの中でどの要素を推すのかを決めるための検索広告のデータも得られちゃうんですね。

中島:ですです。なんの根拠もなく勘だけでPDCAを回そうとすると結局うまくいかないことが多いから、そこも注意が必要なんですよね。

ぼく:そのへんの運用・改善ノウハウがない場合は、リバティーンズさんにお願いすればいいんですよね。

堂道:はい。以前から記事に書いていただいているので坂本さんはご存知だと思いますが、我々は広告運用のところで手数料をいただくだけで、スクショやアイコンの改善はもちろん、ストア内でのキーワードの順位上昇というサービスも無料で行っています。

ぼく:広告運用だけやってくれる代理店よりもお得ですね(笑)。

堂道:運用部分でも実績が多いのできちんとパフォーマンスは出しますが、検索広告のミソはそこから得られたデータをどう ASO に活用するかですからね。どちらかしかやらない事業者を使うのは勿体無いです。

ぼく:理解できました。今日も色々教えていただいてありがとうございました!記事書くたびに「紹介してくれ」って連絡をたくさんもらうので、今回も多分いっぱい紹介をお願いすることになると思います(笑)。

また忙しくなっちゃいますね(ニヤニヤ



こんなかんじです!

リバティーンズさんのサイトはこちら
 
紹介ご希望の方は、フレンドの方は Facebook のメッセで、それ以外の方は Twitter @tatsuosakamoto (DM 開放してます) までお気軽にどうぞ!


Q

2019/02/19

アプリマーケター注目!Apple Search Ads運用の負け組と勝ち組を分けるものは?

約半年前、Apple Search Ads (App Store上の検索広告) が日本でローンチされる直前に書いたこの記事 (いよいよ日本でも開始!『Apple Search Ads』について必ず知っておきたいポイント) が、なにげに累計 20,000PV ぐらいあって、やっぱ業界的にすごい注目されてるんだなぁと思ったんですね。

それから半年たって、実際ストアで何か検索すると広告が出ないことがないってぐらい導入が進んでるみたいなんですが、あんまりベストプラクティスみたいなものが世に出てないなぁと思ったんですよね。

なので今回、3 たびリバティーンズさん (マニアックに詳しいので楽しいw) にお話伺ってきましたので以下インタビュー形式でお届けします!



ぼく:Apple Search Ads が日本でも開始されてから約半年たちましたが、使ってる会社さんかなり増えてきてませんか?

リバティーンズ 堂道:そうですね、ただ、「試しに使い始めたばかり」ってところとか、使ったことないところもまだまだあります。

左から堂道さん、齋藤さん、中島さん

ぼく:使ってみたけど効果が悪かったから止めた、みたいな話もたま〜に聞くんですよね。でもそんなことなんてあり得ます??

堂道:結果の見方がちょっと特殊なので、それを理解できてなくて「効果が悪い」と勘違いしちゃってる可能性はあると思います。

ぼく:結果の見方が特殊、ってどういうことですか?

リバティーンズ 中島:Apple Search Ads の役割は実は 3 つあります。
  1. 広告媒体
  2. オーガニックのインストールの増加
  3. ASOに最適なデータを集めるツール

1.広告媒体としての Apple Search Ads の成果を見る際の注意点


ぼく:1 はなんとなくわかります...

中島:実は 1 についても注意が必要なんですよ。坂本さん、アプリのインストール広告で成果としてカウントされるものって何ですか?

ぼく:えっ?新規のインストール...ですよね?

中島:実は、トラッキングツールで「インストール」とカウントされているもののうち、半分以上が「再ダウンロード」なんですよ。


ぼく:えっ?一度アプリをアンインストールして、IDFA リセットして、もっぺんインストールしてるってのがめちゃくちゃ多いみたいな話ですか?

中島:IDFA リセットするユーザーはそう多くないのですが、アンインストールしたアプリを久しぶりにもう一度やろうってダウンロードすることってありませんか?

ぼく:ありますね...昔すごいハマったアプリを久しぶりにやりたい、とか。

中島:SDK ではそれは新規インストールとしてカウントされず、リエンゲージメント広告をやってたりしない限りは、オーガニックとして扱われてしまいます。仮に、新規インストール促進の広告に触れていたとしても。

ぼく:なるほど...!

中島:あとは、同じユーザーが端末を変えてもう一度同じアプリをインストールし直す、みたいなやつ。そのユーザーが新しい端末で広告に触れていた場合、トラッキング SDK はそれを新規インストールとして捉えてしまいますが、Apple だけは Apple ID ベースでそれが再インストールだと把握できるんですよ。

ぼく:あぁ、確かに。

中島:そしてゲームの場合、あるデータによると、70% の課金は再ダウンロードユーザーから発生しているそうです。

ぼく:まじすか。多い...!でも確かに、一度アンインストールしたけどわざわざもっぺんダウンロードし直したりとか、端末変えてもまだそのゲームやり続けようとかってユーザー、いかにもそのゲーム大好きな人ですもんね。

中島:その通りです。実際に弊社が運用してみても再ダウンロードユーザーからの課金率は新規ユーザーからの課金率よりも高いですね。ARPPU (Average Revenue Per Paid User = 課金ユーザー 1 人あたりの平均収益) に関しても新規ダウンロードユーザーより 2 倍ほど高い傾向が見られます。

ぼく:ふむふむ。それと Apple Search Ads の成果の見方はどう関係するんですか?

中島:アドネットワークで広告を回す際に、SDK がインストール済と判断してデリタゲ (配信対象から除外) するユーザーの中には、既にそのアプリを端末からアンインストールしている人も含まれるわけです。Apple Search Ads はそういう人にも配信されるので...

ぼく:あぁ、SDK の側で成果を見ると、その人のインストールが含まれなくなっちゃうのか。

中島:そうです。オーガニックのほうに含まれてしまいます。

2.Apple Search Ads によるオーガニックのインストールの増加


リバティーンズ 齋藤:さらに、Apple Search Ads を実施することで、任意のキーワードで広告をかけていると、Apple Search Ads の広告でクリックを発生させずとも、実質 Apple Search Ads 経由でダウンロードを発生させることが可能になります。

ぼく:ごめんなさい、全然意味がわからないです。笑


齋藤:App Store の広告ではない部分の検索順位のアルゴリズムの話ですね。Apple Search Ads に出稿することが、順位上昇のためにはかなり有効的であることがわかっています。

ぼく:えっ、広告がそれ以外のところの検索順位に影響するんですか?


齋藤:そうなんです。あるキーワードで広告が表示されたアプリは、もともとのオーガニック順位が 14 位以下だった場合、多くの場合、オーガニックの順位が 13 位まで上がるんです。元々 13 位以上であればそのままです。

ぼく:えっ...!なんですかその裏技みたいなやつw

齋藤:で、広告ではないところからクリックされたら当然広告費用は発生しないじゃないですか。なので、目に見える広告経由のインストールの他に、広告を出したことによって増えたオーガニックインストールも成果に含めないと、CPI を本来よりも過大に計算してしまうんです。

ぼく:知らなかった...

齋藤:Apple Search Ads で特定のキーワードで CPC を上げて入札すると、瞬間的ではありますが、コンバージョン件数が増えてキーワードに対する順位が上がります。この順位をキープする役割を担うのが ASO なんですね。

ぼく:なるほど、そういう意味でも、広告だけでも ASO だけでもだめなんですね。

堂道:ただ、この現象は Apple が対応しているのか、前ほど顕著ではなくなってきました。以前は 8 割ぐらいの確率でこの現象が起きていましたが、今では 2 割ぐらいしか発生していない気がします。

ぼく:そういうのってどうしてリバティーンズさん気付くんですか?

堂道:検索広告と ASO だけひたすら検証してるんで。他にも色々ありますよw 今後も変わるでしょうしね。

3.ASO に最適なデータを集めるツールとしての Apple Search Ads


堂道:あとは前回でもお話しましたが、アプリごとにどのキーワードにリーチするのが効果的かというデータを集めるのにも、Apple Search Ads は効果的です。

ぼく:具体的にキーワードごとのどんなデータを見るんですか?

堂道:CV 数から検索ボリュームのポテンシャルを、CVR からキーワードとアプリの相性、どんなキーワードがユーザーに「刺さる」かを見ます。我々は必ず検索広告の運用と ASO をセットで行うので、そのデータをもとにアプリストアを改善し、再度 Apple Search Ads を走らせてまた有効なキーワードを探す、のPDCAを回しています。

ぼく:これは ASO のノウハウがないと出来ないので、ただ Apple Search Ads が売れるから取り扱ってます、みたいな広告代理店には出来ないですね。


堂道:あと、相性がいいキーワードが分かると、どの文言でアプリを説明するとユーザーに響くかが分かるじゃないですか。それを使って CVR が高いクリエティブを作成して、UAC にも活かすようにしています。バナーや Google 検索のキーワードだったり広告文言だったりですね。

ぼく:おぉぉ...確かにそれ出来ますね。すごい。聞いたら分かるけど、全然思いつかなかった。そう考えると、短期よりは何周か改善を回してからのほうが、本当の成果が評価できそうですね。

Apple Search Ads は誰が運用しても同じなのか


ぼく:正直これだけプロダクトが強いと、運用ドライバーがあんまり無いんじゃないかとか、誰が運用しても同じようなパフォーマンスが出るんじゃないかって気がしてたんですよ。

中島:確かにプロダクト自体は強いですが、前述のような理由から、ASO をしっかり出来る人があわせて Apple Search Ads も運用しないと、パフォーマンスにだいぶ差がでてきます。ASO のノウハウがあり、なおかつ「完全一致でどれだけ獲得できるか」という運用ができる代理店であれば、高いパフォーマンスは出せると思います。

ぼく:わかりみが深い。

中島:私達はだいぶ長いこと ASO と Apple Search Ads、あと Google の UAC にも取り組んでいるので自信はあります。ASO も、表層的なところでコンサルをやってお金をとるような事業者の話とかも聞きますが、Google の検索エンジン対策 (SEO) と同じで、アルゴリズムは時々変わるし、その内容をちゃんと理解しないと対応することは出来ない。

ぼく:ASO と SEO って概念としては似たものですよね?

中島:そうですね。ASO で重要なのは、特定のキーワードと該当アプリとの関連性の強さです。これを Apple は「関連性」、Google は「品質スコア」と呼んでいますが、内容は同じです。

ぼく:なるほど。んで、その関連性を高める施策を行うわけですね。

中島:関連性および品質スコアを上げる方法には 2 種類あります。キーワードを直接 ASO の中に組み込む方法と、間接的に組み込む方法です。

ぼく:そんなのがあるんですね...。たまに App Store で検索したとき、そのクエリがアプリ名にも説明文にも入っていないのに上位に表示されることがありますが、それって「間接的に」そのキーワードが組み込まれているってことですか?

中島:その場合は、developer console で「キーワード」にその単語が含まれている可能性がありますが、現象としてはそんなかんじです。独自のノウハウになるので詳細はお伝えできないのですが、上記の両方を満たした ASO を導入すれば該当キーワードの関連性が最大化され、該当キーワード及びその関連キーワードの CPI が安くなります。

ぼく:なるほど。ツールとか使って Apple Search Ads 使ってる人は、そこらへん自分でやらないといけないから大変ですね。

中島:代理店さんに運用してもらってる方とかは、そこまでちゃんと運用されてるかを把握するために、具体的に行なってる施策の内容を聞いてみたほうがいいかもしれませんね。



ぼく:上手い運用があるってことは、逆に失敗してしまった例なんかもあるんでしょうか?

齋藤:クライアントの求める水準があまりに高いってことはあります。アプリそのものの課金環境がまだ成熟していないにも関わらず、Apple Search Ads や ASO に過剰な成果を求めてくるといったケースですね。

ぼく:ゲームがつまらないから広告効果悪いんですよ、って言いたくなるようなことは僕も経験ありますね...。

齋藤:リリースされて間もないアプリでは時々あります。

ぼく:そういう時ってどうされてます?笑

齋藤:リリース前に想定していた ARPU や課金率に対して大幅に達していない状況だと、どんなに頑張って運用してもさすがに ROI をプラスにすることが困難なので、運用を停止することがあります。そういう時は他の広告媒体でも 1 日数千円しか使えないという状況に陥っていることが多いですね。

ぼく:やっぱそうですよね。いくら効果がいい広告媒体とはいえ、魔法ではないので、悪いアプリを良くすることまでは出来ない...。

齋藤:そう思います。また、アプリによっては Apple Search Ads の特性上効果が合わないことがあり、運用の停止をこちらから提案することがあります。

ぼく:いやでも、効果ないって分かってるのに売上・利益のためだけにズルズル引き延ばすような代理店もあるって聞くので、だいぶ誠実ですよそれ。いや今日もすごい勉強になりました、ありがとうございました!



以上です、いかがだったでしょうか?

もしリバティーンズ社に ASO と Apple Search Ads 運用をお願いしたい・相談したい方がいたら、ご紹介可能なので気軽にお声がけください (*^ω^*)