2017/01/29

"暇"の罪

いらすとや

Google を辞めて AppLovin で働きはじめた頃 (2015 年の夏前)、僕より先に Google を辞めて起業していた石田 健介先輩 (マネタイズパートナー社 (※) Co-Founder & CEO) に相談する機会があった。


ぼく:先輩、大企業を辞めたの初めてなので、この先上手くいくか少し不安です。

石田さん:達ちゃん、なんで不安になるのか、知ってる?

ぼく:分からないです。自信がないから、とかですか?

石田さん:暇だからだよ。


きょとんとする僕に対して続けて、


石田さん:暇で時間があるから、色々考えてしまうんだ。最初の 3 ヶ月だけでもいい、考える暇もないぐらい忙しくなったら、不安を感じることもなくなるよ。


アドバイスを真に受けた僕は、そこから半年ぐらい "Google カレンダーで 1 日の予定を全部埋める" を目標に、ひたすらお客さんとのアポを入れまくった。

1 日平均 4 アポ、多い日は 6 アポ入る日もあった。
オフィスが無かったので、全て先方のオフィスか、近くのカフェでの打ち合わせだったので、移動を考えると限界まで予定が入っていたと思う。

会って終わりではなく、朝晩には前日会ったお客さんへのお礼メールや、資料作成、もらった宿題の対応などが当然必要になる。
ので、日中以外の時間もずっとタスクに追われていた。

そして 2016 年に入る頃には、ビジネスも日本で無事に立ち上がり、サービス名も業界ではそれなりに知られるようになっていた。
めでたし、めでたし。

不安に感じる暇があるなら、とにかく動け。
シンプルだが力強く、とても有効なアドバイスだった。


本題とはズレるけど、最近何かあるたびに "叩く" 風潮が強いなぁって思ってて。
芸能人や有名人の失敗とか、あとこの業界だとアップトーキョーとかパクリアプリ作るデベロッパーを特定して叩いたりとか。

そういう人たちを擁護するわけではないけど、その叩く行為自体は (PVと、一時的な爽快感以外にw) 何も生み出してないってことは自覚しておいたほうが良いと思う。
成功したいんだったら、そんなことに時間を使うよりは、1 秒でも多く自分のビジネスに対して時間投下したほうがいいと思うよ!


前提条件


ただし、これはともすると「頭を使うのをやめろ」というメッセージにも捉えられかねないので、注意が必要だ。

僕の場合は、売るもの (AppLovin の広告)と、売る相手 (アプリ媒体、アプリ広告主、広告代理店、SSP) が既に決まっていた。
ので、相手にどうアプローチして何を喋るかってぐらいしか変数が無かったため、あとはアクションの数を増やすことがアウトプットを伸ばすことに直結したのだ。

(幸い、プロダクトも日本というマーケットで十分通用することが (事後的に) 分かった)

例えばこれが、売る相手が決まっていない (どの業界に対して営業かけようか...?) 場合や、売るものが決まっていない (まだプロダクト・マーケット・フィットに達したか分からない等) 場合なんかには、何も考えず走ってるだけでは当然ダメで。
意識的に "考える時間" を確保するようにしながら、PDCA を回す必要がある。

あと、休まないと死んじゃうので、睡眠時間は最低限確保しよう!
(時々徹夜しちゃうぐらいは仕方ないwけど、翌日や週末にゆっくり寝るとか)


※1 マネタイズパートナー社について


マネタイズパートナー社は主に web 媒体の広告収益化をコンサルしてくれる会社で、僕自身ささやかな額をエンジェル出資させてもらってます。
石田さんは Google 時代には AdSense チームのリーダーで、大手メディアを担当していた敏腕コンサルタントです。
AdSense や DFP、また Google 以外の広告も含めてサイトの収益化にお悩みの方は、お気軽にお声がけを。(ご紹介します)


Q

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