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2018/07/30

いよいよ日本でも開始!『Apple Search Ads』について必ず知っておきたいポイント

 
ぼく:以前から出る出ると言われていた Apple Search Ads (アップルの検索広告) ですが、いよいよ本当にこの夏に日本でもリリースされる (※) ということで、既に US で Apple Search Ads の運用をされていて色々詳しいというリバティーンズさんにお話を伺いにきました!

堂道さん (以下「堂道」)・山口さん (以下「山口」):よろしくお願いします!

※後で出て来ますが、Search Ads Advanced は 2018/8/2 8AM、Basic は 2018/8/23 2AM から利用可能になります。(Apple 公式ページ参照)

ぼく:以前にもリバティーンズさんにはこの blog でインタビューさせていただきましたが、ASO と検索広告にむちゃんこ詳しいですよね。

参考→ 2018年注目の『アプリストア検索広告』とASOについて抑えておきたい5つのポイント

堂道:そうですね、ASO と、Google, Apple のアプリの検索広告に特化して事業を行っているので、日本では一番最新情報に触れているんじゃないかと思います。

堂道さん。元ケミストリー、ではない

山口:自分たちでもアプリを出していて、昔から試行錯誤を繰り返しながらノウハウを溜めてきているというのも、他の ASO 事業者さんにない特徴かなと思います。

ぼく:いつも色々教えてくださってて、すごい勉強になってます。早速なんですが、Apple Search Ads についてざっくり教えてください。

Apple Search Ads (App Store 上の検索広告) とは


堂道:Apple Search Ads とは、一言でいうと「App Store 専用キーワード検索連動型広告サービス」です。

ぼく:App Store 内でユーザーがキーワード検索を行った際に、検索結果一覧の一番上に広告枠が出てくるよ、っていうやつですね。Google Play では既にありますよね。

堂道:はい、その通りです。iOS11 の App Store から導入され、アメリカでは 2017 年 2 月 5 日からサービス開始していました。日本では 2018 年 8 月に開始されます。


ぼく:1 年半も間が空いてるんですね。US にアカウントがないと使えなかったんですか?

山口:アメリカ以外の企業でもアメリカに公開しているアプリであれば出稿可能でした。例えば日本の事業者のアプリでも、アメリカの App Store に公開されているアプリであれば Search Adsは実施できたんですよ。

ぼく:へー!じゃあ日本でも実は使ってた人はけっこういたんですかね。

堂道:どうですかね。英語にローカライズしていないとそもそもダウンロードされませんし、アメリカでプロモーションを行えるような日本のアプリ自体それほど多くないですからね。

山口:ただその中でも我々は自社・他社アプリ含めて Apple Search Ads をかなり運用してきて、ノウハウもけっこう掴んでいます。

山口さん、心なしか前回より痩せた気がして嫉妬

ぼく:相変わらず早いですねw ストアの検索上位に出したいというアプリパブリッシャのニーズを考えると、Search Ads 自体はかなり使われているであろうことが想像に難くないです。

山口:おっしゃる通りで、Apple の Search Ads の北米での売上は 2018 年 6 月末現在で約 1,000 億円あります。

ぼく:ぬおーまじっすか!プラットフォーマー強ぇ...

Apple Search Ads でできること


堂道:もう少し詳細に、Apple Search Ads で出来ることを説明しますね。

1. キーワード入札


iPhone・iPad ユーザー (選択可能) が検索したキーワードに合わせ、広告を出稿可能です。
例えば、「RPG」というキーワードを入札している場合、「RPG」と検索されたときに広告が表示されます。
Google と同じように「完全一致」と「部分一致」の概念が存在します。

2. 検索上位表示


広告はかならず検索結果の最上位に配置されるため、実質的に検索順位の最上位への掲載を実現可能です。
検索結果につき広告は 1 枠しか表示されません。

3. 掲載データの取得


Apple Search Ads では、特定のキーワードで広告が表示されたときの表示回数・インストール率等のパフォーマンスが詳細に閲覧できます。
ここから、効果のいいキーワードの特定などが可能です。

Apple Search Ads 実施のメリット


1. 市場規模の大きさ 


Apple Search Ads の北米での総売上は、2018 年 6 月時点で約 1,000 億円となっており、日本でも相当に大きなボリュームになることが予想されています。
巨大な市場内で、狙いたいユーザー層を選定可能です。

2. コントロールがしやすい


Apple Search Ads は入札キーワードの入札金額や、出稿したいユーザーの性別・地域など、詳細な設定が可能です。
これにより、パフォーマンスの可視化や調整・最適化が容易な広告媒体であると言えます。

3. 他方面へのデータ活用


Apple Search Ads ではキーワードの詳細な掲載データが閲覧できます。
これにより効果のよいキーワードを特定し、クリエイティブ作成や SEO (ASO) 施策へ活用できます。
また Search Ads は広告グループ毎に最敵なスクリーンショットの “出し分け” が可能で、効果的なスクリーンショットの提案にも繋げられます。

Search Ads と ASO の相互活用


ぼく:ありがとうございます。検索広告といえば最初にぶつかる壁が、キーワードの選び方だと思います。おすすめのキーワードの選定方法ってありますか?Google のようなツールがあったりするんですか?

堂道:Google のキーワードプランナーの様に具体的な月間ボリューム件数は把握できないですが、Apple Search Ads の管理画面で登録してみたいキーワードの候補を入力すると「人気度」みたいな形でおおよその検索ボリュームが表示されます。
画像をクリックして拡大

ぼく:なるほど。でもそれもキーワードの候補があっての話ですよね。

山口:そうですね。なので我々が運用させていただく場合には、過去の ASO や Google の検索広告の運用データから、それぞれのアプリに対し最も効果が高いであろうキーワードを推定し一度運用します。その後、結果の実数値と照らし合わせて再度キーワードを調整します。

ぼく:ほ〜、それは過去からやってきてる知見が活きそうですね。レポートではどのような情報が得られるのかも気になります。

堂道:Search Ads の管理画面ではキーワードごとのトラフィック、CVR、CPI、CTR、TTR (tap through rate) などが見れます。

ぼく:なるほど、とりあえず獲得のところまでは十分なデータが管理画面だけでもとれそうですね。出稿時の課金形態は、CPI/CPC/CPM でいうとどれになります?

堂道:Apple Search Ads の課金形態は CPC です。我々がクライアントに提案する KPI は CPI または ROAS が一般的ですね。

山口:あと、実は Apple Search Ads には 2 種類の出稿形態が存在するんですね。

ぼく:2 種類?

「2種類あるんだよねー♪」「ねー♪」

Apple Search Ads の 2 種類の出稿形態


堂道:はい。1 つ目 Apple Search Ads Basic は、大きく広告予算を使う余裕はないけれど固定の CPI でユーザーを獲得したいデベロッパーが実施可能なメニューです。月の予算上限はアプリごとに 50 万円で、現在はアメリカのみ実施可能です。

山口:今のところの予定だと 2018 年中には全世界で実施可能になるとは言われています。

ぼく:AppLovin でいう self serve みたいなもんですね。

堂道:もう 1 つは Apple Search Ads Advanced というやつで、こちらが CPC メインで大きくユーザーを獲得したいユーザー向けです。こちらは予算上限はありません。

ぼく:なるほど。CPI は保証されないかわりに、そのリスクの分だけ強くアクセルを踏めると。

堂道:はい、Advanced のほうは当然ながらきちんと運用しないと CPI が高騰してしまうリスクがあり、実際に他の代理店さんが CPI を合わせられずに撤退しているのを見てきています。

山口:特にアメリカで 2017 年に開始された時は色んな代理店やデベロッパーがこぞって参入した結果、全体的に CPI が高騰しました。でも 3 ヶ月後には効果が合わないといって皆さんやめていきましたw

堂道「パンうめえ」

ぼく:その速さはアメリカっぽいw

堂道:その中でも我々は顧客の要望を満たすことによってクライアントを拡大し、知見を得てきています。そのノウハウを最初からフル活用しながら、日本で最初に実施することで、良質なユーザーの囲い込むことが可能だと考えています。

リバティーンズの Search Ads 運用サービスの特徴


ぼく:これ聞いちゃうとノウハウ流出しちゃうかもしれないんですが...差し支えない範囲で、もうちょっと具体的に運用ノウハウについて教えてほしいです。例えば、ノウハウがないとどうなるんですか?

堂道:例えば、漠然としたキーワード入札により、キーワードランキング上昇がほんの僅か、最悪の場合一切上昇しない、なんてことにもなりかねません。

画像をクリックして拡大

堂道:まず施策の目的についてですが、他社は集客チャネルの一部としてのみ Search Ads を提供致しますが、ウチではオーガニック及び広告価値最大化による集客力の最大化を提供します。オーガニック・広告双方の集客効果を最大化し、アプリの集客を最大限高める施策をご提案可能です。

ぼく:すごい最大感ありますね!前回の記事でもおっしゃってましたが、広告単体でのパフォーマンスを高めて終わりではなく、広告で得た情報を ASO にフィードバックしてオーガニック流入を増やして、その逆もやって、っていうことですよね。

堂道:おっしゃる通り、リバティーンズの運用ではオーガニック・広告双方の効果を最大化します。それぞれどのような施策を行うかを紹介しますね。

①オーガニックに関して


オーガニックの最大化は、ASO (アプリストア最適化) によるキーワード順位上昇とオーガニック CVR 上昇で実現致します。それぞれ下記のように対応致します。

【キーワード順位上昇】

過去 8 年間に渡りASOを実施し続けていた経験から、キーワード順位上昇のためのノウハウを膨大に蓄積しています。
これにより、キーワード順位上昇のポイントを抑えたASOを提案可能です。

順位変動時や、App Store の検索アルゴリズム変更時などは、再度 ASO を提案し対応します。
(ちなみに多くのデベロッパーさんは気付いているかと思いますが、2018 年 7 月 15 日から App Store の検索アルゴリズムが変わっております。当然弊社では何が変わったかはすべて把握しております。)

ASO は基本的に無償で提供します。

また独自のノウハウにより、Search Ads の品質スコアや "類似アプリ" の最適化・パフォーマンスの調整が可能です。

【オーガニック CVR 上昇】

オーガニック CVR、つまりストアページに来たユーザーが実際にインストールしてくれる割合ですが、アイコンやスクリーンショット、レビュー等によって大きく変わります。
例えば、過去にスクリーンショット変更で CVR が 1.5 倍向上した事例もあります。

他の ASO 事業社さんの場合、ASO 施策ではキーワード上昇施策のみしか行われないことが多いです。
オーガニック CVR 上昇の施策を交えたご提案が、リバティーンズ運用の特徴であり強みです。

②広告に関して


リバティーンズの広告運用には下記2つの強みがございます。

【運用最適化】

過去 8 年間に渡り ASO を、アプリの検索広告はリリース時からずっと提供していた経験から、多数の知見を蓄積しています。
この施策は独自の運用により、ASO のキーワードランキング最大化にも寄与します。

【キーワードナレッジ】

過去の ASO の経験から、アプリのジャンル・カテゴリごとに、どのキーワードの効果が良いか、悪いかのようなキーワードナレッジを大量に保持しております。

このナレッジは広告運用の最適化を速め、ASO にも流用可能です。

両方やらんと意味ないねん、と力説

山口:他社では ASO・広告のどちらか一方を提供するケースが多いですが、リバティーンズでは上記 2 つの施策を組み合わせ、ASO・広告の効果を互いに最大化します。

ぼく:実際 ASO と広告って同時にやったほうがいいっていう客観的なデータとか根拠ってあるんですか?

堂道:実はあるんですよ。iOS において ASO と Search Ads に相関関係があることは、Search Ads 公式ページにも記載されております。
画像をクリックして拡大 / ソースはこちら

堂道:この画像はアップルのヘルプページのスクショです。

ぼく:ほんとだ...ASO きちんとやってれば、広告を出したときにもいい影響があるってことですね。逆にいうと、このへん知らずに適当にアプリ出してるだけだと、かなり機会損失生まれてしまいそうですね。

堂道:そうですね。実際我々が過去に運用したアプリでも、ASO と Search Ads を両方やった複合効果によってキーワード順位が上昇し、以降も安定した、みたいな事例がいくつもあります。ゲームでも非ゲームでも出来るというのもポイントですね。
画像をクリックして拡大

ぼく:ありがとうございます、今日もすごい勉強になりました。ぼくも AppLovin の新規事業で Lion Studios っていうパブリッシャーの立場になったので、あらためて色んな広告や ASO とかについても勉強しなきゃいけないなと思ってるんですよね。

山口:またアップデートがあったら話しに来ますよ。坂本さんの blog 読んで連絡くださる方、けっこういるのでw



今回の記事は以上です!
もしリバティーンズ社に ASO と Apple Search Ads 運用をお願いしたい・相談したい方がいたら、ご紹介可能なので気軽にお声がけください (*^ω^*)

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↓


Q

2018/05/08

日本のハイパーカジュアルゲームアプリが世界でヒットしない理由

まず大前提として、この記事は「だから日本のアプリ/アプリ開発者はダメなんだ!」と偉そうに批判したり、「俺のほうがよく知ってるぜ!」とマウントを取りにいったり、といったことを目的としていません。


むしろ逆に、(自分がものづくり出来ないぶん特に) クリエイターの方のことを心からリスペクトしているし、日本に生まれ育ち・日本のゲームを楽しみ・日本のアプリデベロッパさんに非常にお世話になってきている身として、自分の持っている知見を業界に対して還元したいと思っています。

願わくば、この記事が日本のゲームデベロッパさんのお役に少しでも立ち、日本初でグローバルに大ヒットするゲームがどんどん出てくるようになればいいなと。



いまぼくは仕事として、日本だけではなく世界中のインディゲームデベロッパさんと一緒に、大ヒットするハイパーカジュアルゲームを作り出そうと奮闘しています。

「ハイパーカジュアル」についての説明は端折りますね。
詳しく知りたい方は こちらの記事 をチェック。

当然ながら全てのゲームがヒットするわけではないのですが、特に日本の (ぼくが積極的に関わっている) ハイパーカジュアルは今のところ残念ながら全敗。。。
諦めずにいろいろ試行錯誤しているところです。

ですが色々チャレンジする中で、失敗する理由にはいくつか共通点があるらしいことが見えてきました。
それも、わりかし「日本の」ゲームアプリに特有の理由。
下記にそれを記載します。
(前置き長かったなw)



1. デザイン

「デザイン」と大きく 1 つにまとめましたが、これは全く意味の違う「見た目」と「ユーザー体験」の 2 つの意味を含んでいます。

1-A. 見た目がマス受けしない = スケールしない

よくありがちな「一見イケてるんだけどグロースさせるのが難しいゲーム」が、可愛い猫とか鳥とか豚とか、動物をモチーフにしたゲーム。
欧米のトップチャートを見てもらえればわかると思いますが、こういったゲーム、特に "いかにも日本っぽい" イラスト調のグラフィックで大ヒットしているゲームは、基本的にありません。

(例外としては、すでに IP になっている Angry Birds、ボクセル調の Crossy Road、たまたま有名 YouTuber に取り上げられた Flappy Bird など)

動物モチーフでワンチャンうまくいく可能性があるのは、日本と、文化的に近い東アジア (中国、韓国、台湾) ぐらいではないでしょうか。
ちなみに「うまくいく」の定義は、誰にも注目されてないとこからのスタートでも、プロモーションで黒字を維持しながら売上を押し上げて、月間売上で 1,000 万円を達成する、ってかんじかな。

同じことが動物モチーフ以外に、メインキャラクタが人間なんだけど絵がマンガ調のものや、細かいドット絵のものなんかにも言えます。
ゲーム自体は面白いのに、うぁぁそのテーマを載っけちゃったか...と感じるゲームは正直少なくないです。

これらのグラフィックに共通することは何か?

「見た目がイケてない」というつもりは無いです。
むしろ単純なビジュアルのクオリティでいうと非常に高いものもあります。
ただ決定的に言えるのは、「好きなユーザーと全く響かないユーザーに分かれてしまう」ということです。

ドット絵も、可愛い猫ちゃんも、アニメっぽいイラストも、全体の (わかんないけど) 3-6 割ぐらいは「好き!」っていうユーザーがいるのかもしれないですね。
が、逆に「このゲームは自分向きじゃないな」と思うユーザーも無視できないぐらいの割合いるようです。

例えばドット絵でいうと、いわゆるゲーマー層は好んでプレイするけど、女性の多くは逆に敬遠してる、とかなのかもしれません。
いや、実態どうかは知らないんですけど、傾向としてはどうやらそうっぽいんですよ。

それが何にあらわれるかでいうと、低 CPI で大量のユーザーを獲得するのを極めて難しくします。
広告わかる人向けに書くと、CTR, CVR がいずれも「幅広いユーザー層を対象にしたハイパーカジュアル」に比べて数割低くなってしまうため、CPM を上げられず、リーチがとれなくなってしまうのです。

プロモーションしたところで、CPI $0.5 だと 1 日に 100 件ぐらいしか獲得できないね...でもこれ以上は CPI 上げられないしね...詰んだわ...
となっちゃうわけです。

じゃあどういうのが良いかっていうと、あんまりラクして知っても身につかないので、とりあえず US App Store ランキングの過去半年ぐらいで TOP 25 に入ったハイパーカジュアルゲーム全部やってからね!

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...って突き放せないのが優しすぎるぼくの罪。
これが全てではないのだけど、「フラットデザイン」 「無機質」 「「ミニマル」 「サイバー感」 「現代アート風」 「ボクセル」このあたりがキーワードとして挙げられると思います。

でも真剣に、20-30 個ぐらいトップクラスのハイパーカジュアルゲームやれば、デザインのことだけじゃなく、マネタイズや継続率 UP のポイント/ベストプラクティスなんかもだんだん掴めると思います。
本気で世界目指してるならここはサボらずにしっかりやるべきかと!

1-B. ユーザー体験

1-B-a. そもそもデザインの基本ができていない

専門外なので適切に表現できるか自信がないんですが...見てる感じ、大まかに分けると
  • 本来の階層構造とビジュアルが合っていない
  • ユーザーにとらせたい行動をビジュアルが合っていない
のいずれか、または両方が起きているゲームが多いように思います。

例えば、タイトル画面に
「プレイする」 「対戦プレイ」 「練習する」 「設定」 「SNS ボタン」 「自分の別アプリのアイコン①」 「自分の別アプリのアイコン②」
のボタンが、同じような大きさで、並列で並んでいるようなイメージ。
この気持ち悪さ、伝わるかな
この例でいうと、例えば Single play, Multiplayer, Practice をそれぞれ出すかわりに、大きく "Play" ボタンを中央に表示し、クリックしたときに次の階層で Single play, Multiplayer, Practice のどれにするかを選ばせる。
(階層構造を整理しつつ、一番やらせたい "Play" を物理的に押しやすくする)

同様に Twitter, Facebook シェア? 連携? のボタンは Settings の中にでも入れて、自社の別アプリのアイコンも直接ここには出さず、自社アプリ紹介コーナーでも作ってそこにぶち込んでおく (階層が合ってない / 重要度が低い)。
かわりに、ユーザーニーズが高く、収益にもダイレクトに効いてくるアプリ内課金への導線でも入れておくと良いと思います (ストアがあればそこへの導線、なければ広告除去など)。

階層を作って、重要度に応じて大きさを変えるだけで、ほらこんなにスッキリ。
分かるかな

このあたりは、できればちゃんと勉強した人、そうでなくても直感的に出来ている人はそのへんにいると思うので、自信がない人は素直に意見を求めにいったほうが良いです。
ぼくでよければ全然見ます。

これ次どこタップしたらええんやろ?っていうゲーム、ほんとに多いですから...

1-B-b. レベルデザイン

一言でいうと、難しすぎるゲームが多すぎます。
すぎる、って 1 文で 2 回使っちゃったよ、文章力ないかよ。

まずはこの スーパーマリオのステージ1-1から学べるUX という名記事を 3 周ぐらい読んでください。
短いし図解多いので、すぐ読めます。

スマホゲームの場合、スーパーマリオのステージ 1-1 でさえ難しすぎますし、そもそもファミコンのマリオは操作が難しすぎます。
(スマホ版のマリオについては賛否あると思いますが、僕はあれ最高にスマホに最適化してきたなぁと感動しました)

まず、ほとんどのスマホのハイパーカジュアルゲームでは、プレイ時の操作方法は 1 種類のみです。
「タップする」 「連打する」 「スワイプする」 「長押しする」 などなど。

あの名作 Crossy Road でさえ、「基本はタップ + 時々スワイプ」という 2 種類の操作の組み合わせなので、ちょっと難しすぎるのです。
(2018 年版で出しなおすなら、スワイプの動きはなくして、タップだけのタイミングゲームにしたほうがいいんじゃないかと思います)

また難易度も、 スーパーマリオのステージ 1-1 って、ほっとくとクリボーに当たって死ぬじゃないですか。
これダメです。

なんじゃこりゃ!死んだわ!むっず!
避けたらええんか?やっつけたらええんか?
どうやったらええかちゃんと教えろや!

ってストレスを感じて、それが序盤で 3 回ぐらい続いたら死んで (= 離脱して) しまうのがハイパーカジュアルゲームのユーザーです。
理不尽だと思いますか?
そういうもんです、諦めてください。

例えばスーパーマリオのステージ 1-1 なら、クリボーが近づいてきて「今!飛んで!」っていうタイミングで、全ての時を止めて、画面上に「TAP!」って文字と動く指のイラストを出して、ユーザーが画面をタップしたら再度時を動かして、なんというか 3 歳児でも死なずに必ずクリアできちゃうような、そんなレベルにまで難易度を下げるべきです。

キノコも、万が一とらずに先に進んでしまったら「キノコは強化アイテム」ってことを知らずに進んでしまうので、初回プレイ時はハテナブロックを叩いてキノコを入手するところも上記同様の 99% オートプレイ。

1-2 でいきなり難しくなるとこれまたそこで脱落しちゃうユーザーが出るので、序盤のほうは簡単なステージを続ける。
イメージとしては、最初の 10 分は幼稚園児でもクリアできるレベル、次の 10 分は小学校低学年、その次の 10 分で小学校高学年、そこからしばらくずっと中学生レベル。
ってかんじ。

かつ、序盤のほうになるべく「そのゲームを面白くする要素」をたくさん体験させる。

例えば、経験値をためてレベル上げをしていくドラクエのようなゲームであれば、レベルが上がるタイミングを【3, 5, 10, 20 バトル目】にするのではなく、レベル 10 ぐらいまでは毎バトル後にレベル上がる、ぐらいの勢いで。
(そのかわりレベル上がったときに増やすステータスは小さめでもよい。成長実感さえあれば)

スライムと戦う → 経験値もらう → レベル上がる (気持ちイイ!脳汁ブシャー) → スライム 3 体を楽勝で倒せるようになってる (脳汁ブシャー) →  レベル上がる (ブシャー) → ドラキーも 2 ターンぐらいで倒せる (ブシャー) → レベル上がる (ブシャー) →・・・

というかんじで、このゲームは「敵を倒して、経験値を上げて、レベルが上がると気持ちイイ!そして強くなって、敵を楽に倒せるようになって気持ちイイ!を繰り返しながらどんどん先に進んでいく」ものなんだよ、っていう脳汁出るサイクルを、なるべく序盤のほうに高速で体験させるのであります。

なぜかというと、スマホユーザーはコンソールのように、ゲームを入手する段階で何千円も払っていません。
カジュアルゲームのユーザーはソシャゲのように、ゲームを始める前に何百メガバイトもデータをダウンロードさせられていません。

要するに、入り口のハードルがめちゃ低い分、よそのゲームに乗り換える心理的ハードルもめちゃ低いのが、ハイパーカジュアルゲームのユーザーなんです。

なので、あなたのゲームの面白さがわかるまで我慢して遊んでくれるなんて、思っちゃいけません。
操作は最初ちょっと難しいけど、学ぶまで 10 回も 20 回も遊んでくれるなんて、期待しちゃいけません。

最初っからプレイできて、すぐに脳汁が出て、思考停止した状態でも數十分ぐらいは気持ちよく遊んでくれる、そのレベルにまで難易度を下げてください。

ステージ制のゲームを作ってる方は今すぐに、序盤に猿でもクリアできる簡単なステージを 10-20 個ぐらい追加しましょう、今すぐに。(二回言ったよ)

ある程度まとまった時間をプレイしてくれたユーザーは逆に、投下した時間がサンクコストになって、他のゲームに浮気しようって気持ちが、少しは薄れます。
でも、あることをちゃんとやらないと、早い段階でユーザーは離れていってしまいます。

それが、この次にくる「コンテンツのボリューム」です。

2. コンテンツ

2-A. ボリューム

一言でいうと、アプリのボリュームが少なくて、すぐ消費されてしまうため、継続率が低くなってしまっているゲームがとても多いです。

ゲーム自体は楽しいタイトルって、たくさんあるんですよ。
でも多いのは、「楽しいんだけど、すっとやってると、1 時間もしないうちに、飽きちゃう」っていう類のもの。

昨年大ヒットした Voodoo の Dune! (iOS | Android) っていうゲームを例にとってみましょう。
やったことない人はここから先読んでもわからないと思うので、まずはダウンロードして、30 分ぐらいプレイしてきてね。
そんな時間ないよって人はこの動画でも見ておくといいよ。


(どうでもいいんですが、dune って英語で "砂丘" って意味だったんですね。死ぬ時のエフェクトが「デューーーン!」って雰囲気だからかなぁ、って思ってました。恥ずかしいww)

日本のデベロッパーさんでありがちなのが、「画面を押したら進む、離したら飛ぶ、飛んでるときに画面を押したら急降下する、砂丘の波形をスムーズに進んでいきましょう」っていうゲームの基本部分を作って、それで完成としてしまうこと。

「うん!面白いゲームできた!」

確かにゲーム自体は面白いんですが、さすがにそれだけだと何回か遊んだだけで満足して、次のゲームに移行してしまいます。

実は Dune! には、ユーザーを飽きさせない工夫がたくさん入っています。
例えば
  • ガワ替え - ボール、背景、砂丘の 3 種類のスキンを、それぞれ 30, 9, 8 種類に変更可能。見た目が変わるだけだけどちょっと新鮮な気持ちになる。
  • スキンの解放の仕方 - スキンの中には、単にポイントを蓄積すれば交換できるものもあるが、中にはそうでないものもある。例えば「1 プレイ中に X 回 Y をする」とか、「通算 X 日ログインする」とか、「通算 X 回チャレンジをクリアする」とか。
  • チャレンジ - 通常のエンドレスモードのほかに、1 プレイが必ず 30 秒以内で終わるような「チャレンジ」が 35 個用意されている。それぞれ、途中からは達成するのがけっこう難しい (でも頑張ってればマグレで or 実力がついて、クリアできたりする)。
  • チャレンジの複製 - 上記「チャレンジ」まったく同じ 35 種類が、通常モードのほかに、左右逆、上下逆、上下左右逆、の合計 4 パターンある。なので、なんと 140 種類の「チャレンジ」ステージがあるということに。

要するに、普通にプレイしてたらシンプルすぎて 1 日で飽きちゃうゲームなんだけど、常にユーザーの目の前に「次はこれをクリアしようかなっ?」っていう、適度な高さのハードルを用意してあるんですよね。

なので、ゲームプレイ自体は非常にシンプルで、それ自体は仮に数時間で作れるものだったとしても、たくさんスキンを用意したり (デザインリソースェ...)、チャレンジの種類をたくさん用意したり (ネタが...)、ステージ制のパズルゲームだったら何百・何千というステージを用意したりと、「ハイパーカジュアル」って名前のわりには全然カジュアルに作れないというのが現実なんです。

(いや、シンプルなゲームを "気持ちよく" 作るのってそれ自体すごく大変なんですよ分かってるんですよ、あくまでものの例えですよ)

そしてこの問題の根っこは、ひとつ飛ばして 3. チーム というところにあると思うのです。

2-B. トレンド

ひとことで言うと、"類似のヒットしてるゲーム" に対する研究が不足しているという話です。

1-B-b. レベルデザイン のところで「ほとんどのスマホのハイパーカジュアルゲームでは、プレイ時の操作方法は 1 種類のみ」って書きました。
そして世の中のほとんどのゲームは、あなたが今作ろうとしているものも含めて、「パズルゲーム」 「アクションゲーム」 「RPG」などの既存のカテゴリのどれかに当てはまります。

(どちらも当てはまらないのは、まったく新しい革新的なゲームである可能性は否めませんが、高確率で「ほとんどのユーザーにとって激しく馴染みづらいもの」になると思います。そういうのは、趣味でやりたいなら止めませんが、ビジネス的には任天堂さんに任せておいたほうが身のためです)

なので、操作方法とカテゴリのそれぞれ、またはどちらかで、あなたのゲームにはほぼ必ず「以前にヒットしたことがある、どこかしらが似ているゲーム」が存在しているはずです。

なのに何故それを探さないのか、探してやり込んで、面白さの源泉を理解しようとしないのか。
参考にすべきゲームが複数あったら、ヒットしてるゲームに共通している要素は何なのか、もっと深掘りすると「ヒットしてるゲームに共通している、やってないこと」は何なのか、など考察しないのか。

例えば最近のゲームだと、いわゆる "Good" 以上の "Great" なプレーを 1 回または複数回連続で達成したときには、自機を光り輝かせて、得られるポイントを一時的に倍増させているものが多いです。
一時的にフィーバーモード突入みたいな。
脳汁出ますね〜。

また、ちょっと気持ちいい瞬間には微弱な、わりと気持ちいい瞬間にはちょい強めの、バイブレーションを入れているゲームが非常に多いです。
いやなユーザーもいるので、トップ画面から 1-2 階層下ぐらいで、バイブの ON/OFF を設定できるゲームが多いなってことも、注意深くやってればわかると思います。

ぼくはゲームを丸パクリすることは反対ですが、要素要素に関しては過去のヒット作を、それも時期的に近いヒット作を参考にすることは全然アリだと思っています。
なぜならユーザーにとって、それらの要素はすでに慣れ親しんだものなので、いちいち新しい学習をする必要なく、そのゲームの面白いところにすぐに入っていけるからです。

すぐやりましょう。

3. チーム

これは特に日本で顕著なんですが、インディデベロッパというよりは個人デベロッパさん、その名の通り、ひとりで全部やりすぎです。
個人的にはある意味リスペクトしている面もあるのですが、2018 年にそのスタイルは正直かなりキツイと言わざるを得ません。

iPhone 出たての頃と違って、巷にはますます多くのハイクオリティなゲームが溢れています。
ソシャゲほどではないにせよ、ヒットしている、チャートで上位にいる、広告をぶん回している、つまりユーザーの目に触れる機会がより多いゲームは、ほぼ全てがかなりのハイクオリティ (儲かっているからこそ実現できるクオリティ) です。

相手のプロジェクトには、最低でもエンジニアリングとデザインに専念する人が 1 人ずつアサインされています。
あなたが 1 人でゲームを作っていたとして、エンジニアリングとデザインの両方、彼らと同等レベルのクオリティで仕上げることは出来ますか?

また、仮にそれが出来たとしても、完成させるまでにめっちゃ時間かかりませんか?

全てのアプリをヒットさせることなんて到底できないので、ヒットするまで数回程度は失敗 (作ったゲームがヒットしない) することは最初から織り込んでおかないといけません。
同じ期間に、相手は倍以上の数のアプリをリリースして、何をやったら上手くいくのか、何がダメなのかというノウハウを溜めてきます。

数回の失敗を許容できるようなキャッシュが無いと、目先の売り上げを作るために未完成の状態でアプリをリリースせざるを得なくなります。
当然ながらクオリティが十分でないため、継続率や ARPDAU は本来よりも低い水準になり、LTV が相対的に低くなり、そうするとプロモーションも満足にかけられず、結果として売上もそこまで上がらないという悪循環になりかねません。

ひとりで作りたいという開発者さんがいることは理解しています。
作りたいものを作る、自分のペースで作る、コミュニケーションによるストレスを感じずに作る。
そのプロセスが何よりも優先すべきことなら、それは尊重されるべきです。

ただ、ビジネス的に成功させようと思うのであれば、 1 人で全てをカバーすることは早く諦めてください。

自分は自分の最も得意な領域にフォーカスできるよう、最低でも一部の業務は外部に委託 - でもそれだとコミュニケーションや品質コントロールの面も含めて高コストになってしまうので、理想はやっぱり 2 人以上でチームを組んで開発すべきです。

最低でもエンジニアとデザイナー (グラフィックとレベル・ゲームデザインの両方が出来ると望ましい)、できればそこに企画・ディレクション・キャッシュフロー・広報宣伝など担当できるビジネスサイドの人が 1 人いて、3 人チームぐらいでキックオフしたいところですね。
(エンジニアとデザイナーはもうちょっと多くても良いかも。作りたいゲームと進めたいスピード感によっては。キャッシュが許すのであれば)

インディでもイケてるアプリデベロッパーさんの多くは、洋の内外を問わず、そういう体制でスタートしているところが圧倒的に多いです。

パートナーを探すのは簡単ではないですが、少なくともコード書いたことがないビジネスマンが起業時にエンジニアを見つけるよりは簡単なので、頑張りましょう。
基本的には色んなところに (オンライン・オフライン問わず) 顔を出して、パンチを打ち続けるしかないと思っています。

逆に 1 人でもうまくやれてるところは 2 つのパターンしかなくて、1 つは必要なリソースを遠慮なく外注しているタイプ、もう 1 つは個人のアート性が競争力の源泉になっているタイプです。



ちなみに最後にちょっとだけ自分の話もしておくと、僕は最近世界中の「いいゲームは作る力はあるんだけど、プロモーションやマネタイズがよく分からない、またはキャッシュフローに課題がある」インディデベロッパを、なんとか大人の力でw手助けするっていうのを生業にしています。

決してボランティアとか趣味とか副業ではなく、これが僕のメインの仕事なので、何かしら困ってるデベロッパーさんはほんと気軽に @tatsuosakamoto まで連絡してきてください。

逆にそこ変に遠慮されて、本当は世界を獲れるポテンシャルあるゲームが結果的に埋もれてしまうっていうほうが悲しいのでね。


というわけでめちゃ長くなったけど、この記事が世界を目指すハイパーカジュアルゲームデベロッパーさんの助けに、少しでもなっていれば幸いです!
一緒に世界とりに行きましょう!!

この記事が役に立った!という方は、よければ下記ボタンから投げ銭 (300円 | クレカ払い) をお願いします!ぼくのモチベーションが上がって、また良い記事を書くかもしれません!w
↓


Q

2018/04/08

案件の配信停止を依頼する前に必ず読んでほしい(動画ADNWの媒体サイドの話)

動画アドネットワークの媒体 (パブリッシャ) 側の仕事をしていると、媒体や SSP からよく来る依頼がコチラ。

「●●の動画が流れると画面がフリーズしてしまう (真っ黒になってしまう / アプリが落ちてしまう / etc) ので、●●の案件の配信を停止してください」


それ、停止する前にちょっと待ってください。
あと、停止依頼する前にちょっと待ってください。

普通に考えて、動画広告を配信するときにそんな特別なファイル形式を使っているわけもないでしょう?
通常は mov とか mp4 みたいな動画ファイルを再生しているだけです。
(プラス、エンドカードに jpg, gif, png などの静止画)

なので、案件ごとに違った挙動をするわけが無いんです。
(特定の案件の動画ファイルだけ異常に容量が大きい、とかではない限り。
 普通はアドネットワーク側で容量を適切に圧縮して配信してると思うけど)

つまり、想定していない挙動が起きる原因は、案件そのものには無いっ...!

特定のアドネットワークに問題があるか...
特定の端末や OS バージョン (の組み合わせ) で問題が起きているか...
通信状況などユーザーの環境に依存する問題か...

そのへんを調査しないといけないっ...!

●●案件だけをブロックしても...無駄っ...!
とどのつまり...無駄っ...!
むしろ...収益性が落ちるだけっ...!

SSP やアドネットワークから「停止したのでもう安心です!」と言われても...
信じるなっ...!!
なんの問題の解決にも...なっていない...!

誤魔化し...目くらまし...
仕事やってる感...
もしくは良くわかっていないだけ...

まずは...問題が再現する環境 (端末、OS のバージョン、SDK のバージョン、通信環境、etc) を特定し...出来ればログデータをとる...
面倒かもしれないが...そこから始めようっ...!

なんで途中からカイジになったんだろう

Q

2018/04/03

たつおの部屋 : Webメディアをアプリ化するときに知っておいたほうが良いこと

とある Web メディアがアプリ化する (した) ということで、色々偉そうにアドバイスする機会がありました。
先方がメモをとって共有してくれたので、一部加筆編集を行ったうえで公開します!

## special thanks to 田辺さん & ciatr (シアター) チームの皆さん for taking and sharing notes! ##

映画・ドラマ・アニメをもっと楽しく。 ciatr [シアター] https://ciatr.jp/
{アプリはこちら→ iOS | Android}



【アプリと Web の違い】


アプリは DL する必要があるため、WEB より一見ユーザーを獲得するハードルが高い (WEB は検索や SNS シェア経由などで比較的簡単に入り口はくぐってくれる)。

WEB だと CPC 10〜20 円とかで 1 ユーザー (PV) 獲得できるが、アプリだとカジュアルゲームでも DL させるには 50-100 円かかったりするのが普通。

その分 DL というハードルを超えればでエンゲージメント/継続率を高めやすい。
理由の例↓
  • "ホーム画面" という特等席が得られる
  • プッシュ通知などネイティブ機能を活用できる
  • WEB よりユーザビリティ上げやすい (スマートモードなど)

故にメディアサービスは WEB で集客 → アプリという順番の事業展開は綺麗。
エンゲージメントの高い、ファネル下部のユーザーをアプリに送客していく。

→ 沢山記事を消費してくれるユーザーには、より良い体験ができるアプリに誘導する。
 ライトな一見ユーザーを無理にアプリ誘導する必要はない (WEB とアプリの住み分け)

→うまく住み分けできれば (= WEB のアクティブユーザーがアプリ移行してアクティブ度合いがさらに大きくなれば)、WEB/アプリ合計ユーザー数は変わらなくても合計 PV 数は上がっていく

いらすとや

【アプリのプロモーションの考え方】


アプリユーザーの LTV が XXX 円超えられる、など数値見えないと、ROI をポジティブにしながら継続的にプロモーションを行うのは難しい。

TVCM など露出が多く、すでに知名度が高いアプリですら CPI 100 円を超えている (メディア系アプリの場合)。

1 記事 CPM 200 円とすると (WEB の CPM 単価で計算。アプリで同じ CPM が出る保証は全くない)、5 記事読まれて 1 円の売上。1 ユーザーに平均 500 記事読ませてようやく獲得に 100 円かけられる。

なので、ビジネスモデルがネットワーク広告収入のメディアアプリは、アドネットワーク利用してグロースさせるのは基本的には難しい。
ゆえに自社 WEB などからの送客が正攻法。

必ずしもその限りではない例:
  • グロースカーブをなんとしても実現したい (次の調達に向けて、など)
  • 先に面を押さえることが競合優位につながる、ネットワーク外部性が強烈に効くビジネス (CtoC など)

ただし、純広告・サブスクリプション・コンテンツ課金など、アドネットワーク以外のビジネスモデルが成立すれば当然 LTV 上がるので、獲得単価も上げられる。

→ 優先度:ビジネスモデル仮説検証 >> 拙速なプロモーション

基本的に、メディアビジネスで、アドネットワーク収益のみで上場までいくのは困難
例外は、ゲーム攻略など "圧倒的検索ボリューム" がある一部市場

→ 故に、アプリでエンゲージメント高いユーザーを集められる & アドネットワーク以外の収益モデルの組み合わせ (純広告 and/or 課金 and/or 自社アドネットワーク構築) が成り立つことが、メディアビジネスで EXIT する条件

(いくつか女性向けメディアアプリの具体的な数値例を話したが、非公開情報 (いわゆるインサイダー) が含まれるため割愛)

参考:料理特化のクックパッドも 広告:課金 の比率は 1:2。
Cookpad 2017 年 12 月期決算説明会資料 http://pdf.irpocket.com/C2193/hHid/qWj2/TpEO.pdf

【アプリ広告の業界トレンド】


一般的にはアプリのアドネットワークは WEB と比較して単価 (CPM, CPC など) が低い。

1PV 当りの単価は下がるが、アプリになってユーザーのアクティブ率が上がっていればトータル収益は WEB より高くなる、というモデルは実現するのではないか

→故にアプリの完成度は重要。
 アプリの UX が WEB に劣るため、ユーザーをアプリに送客した結果売上が下がった、みたいな事例は最悪。どことは言えない

アプリ広告はブランド広告予算がほとんど来てない (純広告がとれている一部メディア除く)。

ゲームなどの予算がほとんど。非ゲームは TVCM を打っているようなところ。(どのアドネットワークでどんな案件が流れているかを毎日見てれば明らか)
故にゲーム利用者層がターゲットのアプリだと広告単価高くなる。

単価は、バナー or 動画 or インタースティシャルなどフォーマットによって大きく異なる。
動画がやはり高い。

アプリの広告単価が WEB より低い理由
①技術的背景:アプリは WEB と共通の Cookie でターゲティングしたり CV を追ったりすることが困難なので、WEB の案件が入ってきづらく、単価が上がらない (アプリ面においては IDFA でターゲティング、トラッキングするしかない)
②業界的背景:ブランド広告主がアプリのアドネットワークに出稿する流れがない (そもそものブランド広告主のアドネットワークへの不信感、フォーマットや metrics の業界統一が進まない、など)

現状、有力なアプリメディアは自前でブランド広告主を獲得している状況

【アプリへの広告導入のタイミング】


グロースしてから広告入れるべきか? (初期は UX 重視で広告を入れないほうがよい?)

坂本の意見としては、広告を前提とするビジネスモデルであれば最初から入れたほうが良い。

理由:
広告前提なのに、広告が入ってない状態での継続率の数値だと、検証の意味が薄れる
グロースしてから広告入れると、既存の定着ユーザーからのネガティブな反応が多くなる。最初から入れたほうがユーザーの抵抗もない (そういうものだと最初から受け入れざるをえない)
ただし日本では広告を嫌う人の声 (アプリストアのレビューなど) が大きいが、同じアプリでも継続率は日本・海外で変わらない事例があったので、単により多くのユーザーが "文句を口に出している" というだけかも。必要以上に個々の意見を気にしすぎる必要もないのでは。

アプリの特定 ver で広告を入れて、継続率への影響を見るのは良いかも。一番良いのは徐々に広告増やすのが無難で良いのでは?
けっこう早よから広告出してたけどな

【グロース分析と AppLovin】


AppLovin は広告プラットフォームなので、どこから (オーガニックなのか、Facebook 経由なのか、AppLovin 経由なのか) 獲得したユーザーがリテンション高いか、などを横断的に分析するツールではない。あくまで出稿して獲得する目的がメイン。
(AppLovin で獲得したユーザーについては、流入元アプリ別などで数字を見ることはできる)

どこ経由でのユーザーが獲得単価が安いのか、どのユーザーが継続率高いのか、など見られる 3rd party ツールがあるのでそれらで最適化していく。
詳細はすげー細かくなるので割愛。



ちなみにこの話題をもっと深堀りたい方には、昔 SearchMan 柴田さん ("決算が読めるようになるノート"、書籍 "MBA より簡単で英語より大切な決算を読む習慣" でも有名なあの方!) と対談した内容も面白いんじゃないかなと思います!
非ゲームアプリのマーケティングについて語ったよ
https://note.mu/shibataism/n/n5c6737002133


Q

2018/03/01

”ハイパーカジュアル”はアプリランキング上位を席巻するか

2017年は、スマホゲームのターニングポイントでした。多くのユーザー達は、電車の中などで簡単にできる、とても単純な「ハイパーカジュアル」と呼ばれるゲームに夢中になりました。


ヨーロッパに本社を置く Ketchapp や Voodoo、miniclip のような企業のアプリが、App Store および Google Play store の両方で、無料アプリランキングの上位を占めています。彼らの快進撃は今年も続いていくものとみられます。

しかしなぜ、ハイパーカジュアルゲームがアプリ市場で優位を占めているのでしょうか。

続きはこちらから (外部リンク)

2018/01/21

2018年注目の『アプリストア検索広告』とASOについて抑えておきたい5つのポイント

※『アプリストア検索広告』とASOについて、めっちゃ詳しいリバティーンズ社のお 2 人にお話を聞いてきたので、インタビュー形式でお届けします!記事タイトルは適当です。ポイントは多分 5 つどころじゃなくもっと沢山ありますw



ぼく:よろしくお願いいたします。リバティーンズさんについて、ぼくは「ASO (App Store Optimization = アプリストア最適化)」の事業をやっているという理解しかないのですが(笑)、何やってる会社なのか簡単に教えてもらえますか?

リバティーンズってどんな会社?


山口 雄大 (以下「山口」):リバティーンズの事業内容は大きく 2 つで、「ASO を用いた Search マーケティング事業」ならびに「海外マーケットに主軸を置いた自社アプリ開発」です。

山口 雄大
大学卒業後、モバイル広告ベンチャー企業に入社。2007 年リバティーンズ株式会社創業。モバイルに特化した広告代理事業、自社アプリ開発事業、アプリ開発受託事業の立ち上げを行う。2008 年よりアプリのマーケティング手法の一つである ASO に従事。2014 年よりアプリに特化した Search マーケティング事業(ASO 事業/広告代理機能)を立ち上げ、事業を大きく拡大させる。慶應義塾大学総合政策学部卒。

ぼく:はじめからその事業をやっていたんですか?

山口:いえ、弊社は 2007 年に創業したのですが、創業当初はモバイルといってもガラケーの広告代理事業などをメインで行っておりました。

ぼく:2007 年というとなんならスマホもまだ...

山口:そうですね、iPhone が発売されたのが 2007 年で、大きくアプリの流通が広がったのは 2008 年に iPhone3G が発売されてからです。弊社もそれをきっかけに、事業のほとんどの機能をスマホへシフトしております。

ぼく:その当時ってまだ「ASO」みたいな概念もほとんど無かったですよね。

山口:はい。当時はアプリ開発の受託や自社アプリ開発などを行っていたのですが、「アプリ広告」というもの自体が存在しておらず、アプリマーケットの中の特に Search やアイコン・スクショなどの見直しによる CVR (Conversion Rate = 転換率) の改善を行っていたんですね。

ぼく:なるほど、支援側というよりは自分たちがアプリを配信する側にいて、実際に手を動かして試行錯誤していたと。

山口:その後も、インストールを自然流入で増加させるためには何が必要か、どの様な調整を行うべきか、何をすべきないか/何をしてはいけないか、などをずっと分析し続けています。スマホアプリ市場の拡大と共に、そういったノウハウを一元化させ、新しいサービスとして現在の事業を立ち上げ、ASO と既存の広告の仕組みをかけ合わせて新しい価値を世の中にご提供しております。

ぼく:アプリ Search マーケティング事業、でしたっけ。ASO のコンサルとか、検索広告の代理店みたいなイメージですか?

アプリ Search マーケティング事業って何?


堂道 健太 (以下「堂道」):単なるアプリストア最適化や広告代理運用にとどまらず、オーガニックと広告を全て含めた集客最大化を目的として事業を営んでおります。

堂道 健太
大学卒業後 2006 年証券会社入社。2008 年リバティーンズに参画。ASO(アプリストア最適化)及び北米向けアプリ開発に従事。コンテンツ制作とマーケティングを担当。ASO のみで月間 100 万ダウンロード達成。その後アプリ Search マーケティング事業を統括。慶應義塾大学総合政策学部卒。

ぼく:そこって別々にやるのではなく、両方一緒にやったほうが明確にいいことってあるんですか?

堂道:数多くの相関関係やメリットが存在するのですが、一つ分かりやすい事例をあげると、「AdWords や Apple SearchAds で取得出来た情報を ASO に活かす」ということが出来るようになります。

ぼく:分かりやすい例を挙げていただいたのにスミマセン、よくわかりません(笑)。

堂道:例えば、ストアで何のキーワードを設定すべきか、どのキーワードの検索上位をとるべきかなど、詳細に把握するためには、どうしても推測的な側面が拭い去れないじゃないですか。

ぼく:確かにそうですね。

堂道:そのため、広告運用から得られたデータを ASO 側に還元することで初めて効果が最大化されると考えているのです。

ぼく:ほうほう。

堂道:例えば、どのキーワードが自社アプリにとって最も CVR が良くて ASO 的に重要か、件数を確保するならこのキーワードを押さえておくことが大事だといった分類が、広告のデータを使うことで初めて可能になります。

ぼく:なるほど〜!「どのキーワードが大事か」をそもそも特定するときに、アプリのタイトルや説明文の中でテストするのは物理的に難しいけど、広告ならたくさんキーワードがあってもデータとれますもんね。

山口:また、そこで得たデータをスクリーンショットなどに応用することで、そのアプリページそのものも効率的なものになります。ユーザーが「こういうアプリないかな」って探しているキーワードを、一番目立つスクリーンショットに入れることで、アプリページからの CVR も改善しようということですね。

ぼく:ぼく自身も以前アプリ出したとき、スクショに入れるキーワードとかはかなり感覚で選んでました。データが大事大事ってお客さんにはいつも言ってるのに、恥ずかしい、、、

何度見ても可愛い。漫画ウォッチャー (iOS | Android)

山口:そのため、ASO のコンサル部分に関しては無料でご提供し、通常の代理店と変わらない代理店手数料のみのビジネス形態にしております。どちらか一方だけの実施だと集客の最大化は不可能だというのが我々の考えなので、「どちらか一方だけ」という形でのご依頼はお受けしないことにしています。

ぼく:合理的ですが確かに顧客目線ですね。アプリでこの領域に特化してやろうと決めた理由は何ですか?

山口:やるなら No.1 を目指したかったので、敢えてアプリ Search の分野にセグメントを絞りました。需要は存在するにも関わらず、事業として成立させている事業者が居なかったというのが大きな理由です。

ぼく:ストア内検索ってかなり重要なファクターですよね?

アプリとストア内検索について知っておきたいことは?


堂道:はい、ユーザーの 63% が検索経由でアプリをダウンロードしており (※Nielsen/Google, 2013)、ストア内だけでなくブラウザ検索でアプリを見つけているユーザーも多いため、間違いなく非常に重要なファクターです。



堂道:また弊社が ASO の分野に注目した時期がで世界的にも早く、事業的にもかなりアドバンテージがあったということも大きいと思っています。当時は ASO の概念自体も曖昧でキッチリ定義した存在が無かったので、自分たちでその領域を定義していこうというのをずっとチャレンジしています。

ぼく:検索というと SEO がすぐに思い出されるのですが、アプリに注力されてるのにも理由があるんでしょうか?

堂道:スマートフォンやアプリの最大の魅力は、世界中にコンテンツマーケットの流通が成立していることだと思っているんですよね。国内だけにとどまらないビジネス展開の土壌が初めから備わっていることが、アプリに特化するに値する理由かと思っています。

ぼく:アプリストアという流通チャネルの存在が大きいと。

堂道:流通チャネルが世界共通だからこそ、世界のどこでもある程度同じ戦い方が出来るので、ノウハウが活きます。最終的にアプリの勝負は、有料プロモーションを駆使しながらもオーガニックも含めた総数であるため、お客様へ非常に有用な価値の提供が出来るというのも、アプリに特化している理由です。

ぼく:とてもよくわかりました。


どういうアプリパブリッシャが ASO と検索広告を活用すべきか?


ぼく:現在のクライアントの業種はどういうところが多いんですか?

山口:今は中~大手企業が中心ですね。理由はいくつかありますが、まずはコンテンツがある程度しっかりしたものでなくては、ASO 効果が発揮しづらいという側面があります。

ぼく:それはどういう理由ですか?

堂道:例えば GooglePlay は “有効インストール数” などを重要な指標に置いており、すぐに離脱するユーザーが多い (継続率が低い) アプリはそもそも上位表示が困難になる場合があります。そのため、ある程度ユーザーファーストでアプリの内容を考えられていないとそもそも自然流入増が困難な場合があります。

ぼく:なるほど〜。そもそも最低限のクオリティのアプリを作れていないと、小手先の ASO だけでは通用しないってことですね。

堂道:はい。また ASO 自体がそれ単体で機能するというより、あくまで複合的なものであるということが 2 点目の理由になります。キーワードだけ弄ればどうにかなるといった表面上の話ではなく、アイコン・スクショ・コンテンツ・キーワード・プロモーションチャンネル・プロモーション規模、その他多くの要素が絡み合って初めて大きな効果を発揮します。

ぼく:様々な施策をやってはじめてワークするから、そういった施策を行えない規模のところでは効果も見えづらいということですかね。

堂道:はい。そのため、必然的に中規模以上のデベロッパーさんでまだ ASO などを本格的に着手されていないお客様などが多くなっていき、顧客満足度も高くなっていく傾向にあります。

ぼく:アプリのカテゴリでいうと、どのカテゴリのお客さんが多いんですか?

山口:アプリのマネタイズが上手くいっているところの主流がゲームであるため、ゲーム会社様からの引き合いは多いことは事実です。が、クライアント構成自体は非ゲームもかなりの割合を占めています。

ぼく:どういうフェーズに御社のサービスが向いていますか?逆に、向いてない会社もありますか?

山口:アプリのフェーズとしては、本来はアプリのリリース期にある程度のプロモーションと共に行うことが最も重要だと考えています。理由は、Google Play・Apple 共にリリース直後のアプリが自然流入の面で優遇されていると私共は考えているためです。

ぼく:新着ランキングに入るからですか?

山口:それもありますが、他にもアルゴリズムの面で優遇されていると我々は分析しています。

ぼく:そうなんですね〜。ってことはそれだけ、比較的少ない費用でデータを集められるから有利ってことですね。

堂道:そうなります。また、ゲーム・非ゲーム問わずどうしてもユーザーの質が初期段階の方が良いので、そういったユーザーを囲うといった LTV 的な視点からも重要になってきます。

ぼく:リリースから時間がたったタイトルだと難しいんですか?

堂道:あくまで初期段階から導入した方がメリットが大きいということであって、リリース後でも対応や改善は十分可能です。実際そちらの需要の方が大きいので。

ぼく:アプリの寿命も伸びてますもんねぇ。

山口:また、広告費がゼロで ASO のみに頼ろうとする企業さんもいますが、そういう形よりむしろ、ASO を下地にしてプロモーションを行っていくことで、結果的にオーガニックユーザーを潤沢に獲得できるという良さがあります。

さすがにアプリ名は出せないけど過去事例...


ぼく:差し支えない範囲で、この施策がうまくいった事例と、その要因を教えてください。

堂道:例えば検索最適化の結果、CVR (転換率) が 20%→50% 以上、最終的にダウンロード件数も週次で 1 万ダウンロード増したアプリがあります。
 
ぼく:まじですか...!リバティーンズさんが入る前はどういう状態だったんですか?

堂道:関わらせていただく当初は、特定の 1 つのキーワードで 2~4 位前後にいただけの状態でした。そのため自然流入が増えずご相談いただいた経緯がありました。

ぼく:なるほど、やりごたえがありそうですね(笑)。どういうとこから手をつけたんですか?

堂道:例えばキーワード 1 つ 1 つも、「恐らくこれじゃないか?」という担当者の推定というか思い込みで選定されていただけで、決して根拠に基づいたものではありませんでした。

ぼく:そういうところ少なくなさそうですね。。

堂道:そこで、広告を運用しながら、キーワードの設計からアイコン・スクショその他の見直しのアドバイスなどを含め、徐々にチューニングを行っていきました。その結果、最もコンバージョン率が良いキーワード、有効な・有効でないキーワードの組み合わせ、など明確に定義しました。

山口:その結果、目的としたキーワード群ほぼ全てで上位に表示されるようになりました。特に、CVR が良いキーワードを抽出することで、ストア内で情報として何を推すかをデータドリブンで決められるようになるというのがポイントです。

ぼく:その施策が、先におっしゃっていた、週次でプラス 1 万ダウンロードという結果に繋がったわけですね。

堂道:また他の事例では、ASOを行うことにより、ユーザーの質の最大化が可能となり、インストール後の KPI が大きく改善した事例も多数あります。とても上手くいった例だと、課金率が 2 倍以上に改善して LTV が向上した、といったこともありました。

ぼく:え、なんでそんなことが。。。

堂道:検索型集客の特徴として、ご存知の方も多いかと思いますが、ユーザーの質があらゆる集客チャネルの中でも最上位クラスに位置するんですね。

ぼく:あぁ、もともとそのアプリを「探して」ダウンロードしにきてるユーザーだから...

堂道:はい、これは考えてみれば当然ですね。純粋に、本来アプローチすべきユーザーにリーチを行うという視点だけでも、課金率や継続率にプラスの変化を及ぼすことは容易に想像いただけるかと思います。

Apple と Google の検索広告それぞれについて


ぼく:それだけ重要なストア内検索なのですが、広告に絞っていうと Apple の search ad って米国はじめいくつかの国でしかまだ使えないですよね?

 
山口:現時点 (2017 年 12 月) では、アメリカなどの英語圏、メキシコ、スイスなど順次拡大されている様です。いつ日本で開始されるかはまだ不明の様です。恐らく日本語という独特な言語に対応するのに多少の時間を要するのだと考えていますが、そう遠くない将来導入されると考えております。

ぼく:御社でも運用実績あるんですよね?効果はやっぱり高いんですか?

山口:自社のアプリを含め、国内の事業者様の海外向けアプリも既に取り扱いさせていただております。広告効果は「やり方次第」といったところです。

ぼく:「すげーいいぜ」じゃないんですか?

山口:やはり単純に何気なく設定して運用を行うのではなく、根拠に基づいた運用手法とキーワード設定が必要です。更にこちらも ASO と組み合わせて行うことによりオーガニックの増加にも繋がります。今、国外向けに広告運用をお手伝いさせていただいているお客様にとっては、申し分ない結果が出ていると思っております。そのため日本でリリースされた際もお客様のお役に立てると思っております。

 
ぼく:逆に Google って、アプリプロモーションだと UAC (Universal App Campaign) しかできなくなったじゃないですか。御社に運用を任せると、ディスプレイ等も含めて全部お願いしないといけなくなるんですか?

堂道:基本的にはそうしていただいております。全て一本化にされたため、UAC を運用させていただく中で、検索広告部分についても最適化を行います。当然、他の代理店さんと同様、動画などのクリエイティブもお客様には無料で作成し、PDCA を回して、UAC 全体として見た場合も相対的に質の高いサービスを提供できていると考えております。

ぼく:検索広告とディスプレイ・動画広告等が別だったころと比べて、UAC になって出来なくなったこととかは無いんですか?

堂道:UAC に一本化されたことで、以前は把握できたキーワードごとの CVR などが把握しづらくなっています。しかし、我々は過去数年に遡ってこの事業を行っており、国内外問わず「この業態のこのアプリはこのキーワード」というのをかなりの精度で特定できています。こういった価値をお客様にご提供できるのも我々の強みになります。

ぼく:最低でもこれぐらい予算ないとやっても効果が見えにくい、みたいなラインってありますか?

堂道:アプリによりますが、約 50~100 万円/月、というところかと思います。あまりに予算規模が小さすぎると、何の情報も分からず終わるケースもあります。

ぼく:ありますねえ。AppLovin でもあります...。リバティーンズさんにお願いしようかどうかって迷ったとき、そもそも自分とこのアプリが ASO うまくやれてるかどうかを診断できる方法やツールってありますか?

山口:まず、ツールとしては存在していません。ASO の定義として、”広義の” ASO と “狭義の” ASO が存在しています。

ぼく:違いを教えてください。

山口:狭義的には、単純なキーワードのリーチと上昇など。広義としては、スクリーンショットやアプリページそのものも含めた CVR などを指します。もっと広義になると、アプリの内部にすら改善点が及ぶ場合もあります。

ぼく:なるほどなるほど。

山口:ここまで全て診断するとなるともはやツールでは対応できないため、我々の価値があると思っています。ツールはあくまで補助として活用され、その他を我々の様なサービスで補っていただければと思っています。

ぼく:キーワードごとの順位とか教えてくれるサービス、たとえば SearchMan とか MobileAction とかあるじゃないですか、あれの良し悪しとかってご存知ですか?

山口:個人的に SearchMan の方が使い勝手が良いかと思います。他のツールに比べて日本語にカスタマイズされているのと、API サービスなど、かなり遡って色々な情報が取得できる作りになっているので。サジェスト結果、トレンド検索の履歴など他ではない機能も提供しているようです。


ぼく:色んな情報を使って細かく運用しようというときに役立ちそうですね。

堂道:また、キーワードごとの順位を教えてくれるサービスの中には、日本のストアと異なっている順位を表示しちゃうサービスも多いです。そういった意味でもサービスインしてから長い間支持されているものを採用すべきだと思います。

ぼく:サービス・プロダクトが使われ続けてきているという実績が、クオリティを証明しているだろうと。

山口:創業者の柴田さんの知名度は今や鰻登りでもはや何も言う必要がないかと思いますが(笑)、国内事業者であれば SearchMan をオススメ致します。


決算が読めるようになるノート

ぼく:なるほど、ありがとうございます。

最後に


ぼく:いろいろ話していただきましたが、こんなに喋っちゃって大丈夫ですか?

山口:まだまだお話していないメソッドはたくさんあるので、大丈夫ですよ。

ぼく:お客さんの中には、リバティーンズさんからノウハウを学んだあと、「これなら自分たちでも出来そうだ」って自立というか、離れていっちゃうこととかないんですか?

堂道:そういう方も中にはいらっしゃいますよ。でも、多くの方が戻ってこられます。

ぼく:なんで戻ってくるんですか?オペレーションが大変だからですか?

堂道:オペレーションの面もありますが、ノウハウのアップデートが必要という側面が大きいです。SEO と同様に、アプリ内検索においてもアルゴリズムやトレンドが変わり続けています。弊社はこの領域だけをやっているので当然キャッチアップも早く出来ますが、よほどリソースに余裕のあるところでないと、アプリ事業者自身が全ての変化についていくことは難しいと思います。

ぼく:確かにおっしゃる通りですね。いやぁ楽しかった、今日はどうもありがとうございました。またちょくちょくお話聞かせてください!

山口:はい、またアップデートお届けします!



こんなかんじです!
もしリバティーンズ社に ASO と検索広告運用をお願いしたい・相談したい方がいたら、ご紹介可能なので気軽にお声がけください (о´∀`о)

Q

2017/12/07

個人開発でもここまでできる!新作「Dual Match 3」開発の裏側にあった戦略思想、学習、ローカライズ

ぼく : 伊與田 (いよだ) さん、まずは新作 Dual Match 3 のリリース、および App Store フィーチャー、超おめでとうございます!!

伊與田さん (以下「いよだ」) : ありがとうございます。リリースして、実はレベルデザインどうしようかなと悩んでいたのですが、その間にフィーチャーされてしまいました。

ぼく : フィーチャー "されてしまった" なんて贅沢な(笑)。しかし、昨年 4 月以来の blog 出演ですね。お久しぶりです。

いよだ : お久しぶりになってしまいました。

ぼく : 前作って Dungeon Tiles ですよね。新作リリースはどれぐらいぶりですか?

いよだ : Dungeon Tiles が最後です。前作のリリース日が 2016 年 7 月なので約 1 年 5 ヶ月ぶりになります。ちょっと何してたんだろうって感じですね(汗)


前回のblog記事から

ぼく : ほんとですよ(笑)。何をされていたのですか?

いよだ : Dungeon Tiles の最後のアップデートが 2016 年 12 月 22 日なので、約 5 ヶ月半は前作のメンテナンスとアップデートをしていました。その後、今回の Dual Match 3 を作るためのゲームエンジンに何を使うか検討していました。

ぼく : 休養期間とかはなかったんですね。

いよだ : なかったですね。

開発ツールの変更 - Corona から Unity へ


ぼく : 今回から Corona ではなく Unity で開発されてるんですよね。なんで Unity に変えたんですか?

いよだ : 以前作った Number Balls というタイトルを Corona SDK で開発していたので、Corona SDK も検討していたんですよ。ライセンスを購入していたのですが、次第に「広告を使いたければ別のライセンスが必要」など、納得ができない条件変更が発生して、今後継続して利用するのは好ましくないと判断しました。

ぼく : なるほど。じゃあ今回、Unity の使い方もイチから身につけなきゃいけなかったんですね。

いよだ : そうなんです。2017 年から新しく Unity を使うことに決めたのですが、最初全くわからなかったので、2 ヶ月間勉強する時間を作りました。その間に Unity のマニュアルを読んだり、本を読んだり、チュートリアル動画を見たり、オブジェクト指向や C# の本を読んだりして、Dual Match 3 の設計イメージができるまでひたすらインプットをしていました。

ぼく : なるほど。以前アプリマーケティング研究所の記事にも出てましたが、おそらく金銭的にはそこまで余裕はない中...

いよだ : そうですね、Unity に変えるには学習コスト、時間がかかるので迷いましたが、運良く昨年賞金をいただいたので、Unity に変えるにはこのタイミングしかないと思い変えました。

ぼく : あ、そこで AppLovin の賞金 (※いよださんは昨年 AppLovin が主催する Apple TV アプリ開発コンテストで優勝しました) が役に立ったんですね。よかったです!Unity の勉強は大変でしたか?

いよだ : 結構苦労しました。開発や設計方法が全く異なったので、過去のコード資産や経験があまり役に立たない感じでした。普段あまり本を読まないのですが、多分 3,000 ページぐらいの本や資料を読んだと思います。

ぼく : 3,000 ページ!すごい、、、

いよだ : 残念ながら理解できてないことも多いですけど。

ぼく : で、2 ヶ月の学習期間を経て、新作の開発開始と。

いよだ : 3 月から開発を開始したのですが、初めてのゲームエンジンを利用したので知らないことだらけで大変でしたが、3 週間ほどでプロトタイプを作り、その後デザインの変更、機能追加、品質を上げる作業をしていました。全部で約 9 ヶ月間ぐらい費やしたことになります。

新作「Dual Match 3」とは?


ぼく : そうして作った新作、紹介をお願いします。

いよだ : アプリ名は「デュアルマッチ3 - Dual Match 3 -」といいます。2017 年 12 月 6 日にリリースしました。


デュアルマッチ3 - Dual Match 3 -
iTunes: https://itunes.apple.com/jp/app/id1235387591?mt=8
Webサイト: http://jp.i-yoda.com/press/dual_match3/

ぼく : 名前の通り Match3 (3 つ以上同じ要素をつなげるとブロック等が消えるパズルゲーム) ですね。

いよだ : そうですね。「同じ色のボールを 3 つ以上連続でつなげる」という単純なルールのマッチ 3 ゲームですが、斜め方向につなげることができるので、より多くのルートが作れます。つなぐ順番次第で得点が変化するため、上達するとスコアが大きく伸びます。決められた移動回数内で、全ての色の目標値が 0 になるとレベルアップします。

ぼく : 得点が変化するとは?

いよだ : 同じ色のボールを 3 つ以上つなげると数字の合計値がポイントになるのですが、同じ色で同じ数字を3つ以上つなげるとコンボとなりポイントが 10 倍になります。さらにコンボの数がポイントに乗算されます。


ぼく : なるほど。単純作業ではなく考えないといけないので、飽きずに継続して遊べそうですね。

いよだ : はい。また飽きないための工夫として、今説明したノーマルモードだけでなく、ハードモードも用意しました。

ぼく : え、それ僕やったことない。
(※注 : ぼくβテストに参加していたので、ノーマルモードはリリース前からプレイしていました)

いよだ : ハードモードは、基本ルールはノーマルモードと同じですが、同じ色のボールを 3 つ以上つなげるとポイントの合計値の “キューブ” が発生し、同じ色のキューブを 3 つ以上つなげるとキューブを消すことができます。


ぼく : 消えるまでにワンステップ増えるんですね。

いよだ : はい、キューブが邪魔になるので難しくなりますがキューブを消すと高得点を得ることができます。

ぼく : なるほど、やってみたいな。他にも工夫したポイントはありますか?

いよだ : ゲームの進行を助けるアイテムを 3 つ用意しました。ゲーム終了後にもらえるコインを消費して使うことができます。他には、リプレイ動画やベストムーブを SNS でシェアできたり、色が識別できない方のための色覚サポート機能があったり、カラーテーマが 3 つの中から選べたりといった機能を用意しました。

ぼく : 色覚サポート機能って初めて聞きました。優しいですね。マネタイズは広告だけですか?

いよだ : アプリ内課金もあります。広告削除と、ゲーム終了後に取得するコインが2倍になる特典を課金で売っています。

カジュアルゲームで世界を獲るには?成功例の分析


ぼく : プレイモードを2つ作るとか、課金を入れるとか、非言語で直感的に理解させるデザインとか、個人的にはとても好みだし世界を狙えるポテンシャルあると思っています。打ち手としてとても正しいですよね。やっぱ世界とりたいという思いがあるんでしょうか?

いよだ : 開発を始めた頃から米国をターゲットとして始めました。日本では、ソーシャルゲームが強く、個人開発では作家性が強いものが好まれているような気がします。

ぼく : 確かに、開発者さんの「色」が強いゲームのほうが受けている印象はあります。

いよだ : 私が開発できるゲームはそのような分野が苦手なので、欧米をターゲットとしています。ヒットさせるのは難しいですが、欧米の方がシンプルなゲームでもヒットしています。最近だと Voodoo、ここ 2~3 年では Ketchapp、Gram Games、BitMango など、シンプルなゲームでもランキングに常に入っていて、レビューもそれほど悪くないカジュアルゲームがたくさんあります。

ぼく : そのへんは AppLovin でも広告売上上位の常連ですね。

いよだ : ゲームのクオリティ的には個人開発でも可能性があると思うので、それ以外のヒットさせるための施策をどうするかが課題だと思っています。成功の事例も多いのでその辺りを分析すれば確率を上げることはできると思います。

ぼく : どのへんがポイントだと分析されたんですか?

いよだ : シンプルなルールとデザイン、非言語化、10 言語以上のローカライズ、広告+課金、複数のプレイモードは、上記パブリッシャーで共通していることですし、コストもあまりかからず実現可能な要素だと思います。できれば、世界中のユーザーに遊んでいただけるとうれしいです。

ぼく : 的確な分析だと思います。

意外とお金かかってない!?多国語ローカライズの工夫


ぼく : 言語は何ヶ国語に対応されたんですか?

いよだ : 英語、日本語、韓国語、スペイン語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、ポルトガル語、ロシア語、中国語(簡体字、繁体字)、アラビア語です。12 言語ですね。

ぼく : うげぇ、すごい。。。翻訳はどうやったんですか?こんなにたくさんの言語に...。お金もけっこうかかったんじゃないですか?

いよだ :  時間の余裕がなかったですが、ローカライズはどうしてもやりたかったので試してみました。まず英語への翻訳を知り合いのイギリス人の翻訳者の方に頼んで約 ¥10,000。そのあと OneSky っていう多分香港のクラウドソーシング的なローカライズ会社に翻訳をお願いして、¥60,000 ぐらいでした。なので、合計 ¥70,000 ぐらいだと思います。

ぼく : え、意外と安い。1 言語 10,000 円もかかってないじゃないですか。

いよだ : 韓国語は素晴らしい韓国語のローカライズをしている方にしていただけました (※ぼくも知ってる方ですが、まじで素晴らしい方です)。英語の翻訳はプレスリリースの翻訳も含まれています。実際の翻訳文書以外に、用語集・スクリーンショット・スタイルガイド・翻訳してもらう言葉の説明などを求められることがあるので、早めに対応した方が良いと思います。あと各言語ごとの翻訳者から結構質問が来る可能性があります。

ぼく : 翻訳者とのやりとりは日本語ですか?

いよだ : 全て英語でのやりとりになるので、全く英語がわからないっていう感じだとちょっと難しいかもしれません。

ぼく : 貴重な tips ですね。素晴らしい工夫だと思います!

いよだ : 依頼する前に、ローカライズのためのガイド本 (50 ページぐらい) を読んで勉強しました。

Dual Match 3 開発の背景


ぼく : しかし Match3 とは、えらく競争激しそうな領域ですね(笑)。

いよだ : 確かに競争激しいと思います。どこかのサイトで App Store だけでも Match 3 は 2,200 アプリ以上あるって書いてありました(汗)。

ぼく : それはやばい(笑)。しかも大手も多いですよね。King とか、最近だと Playrix の GardenScapes, HomeScapes とか。

いよだ : はい。ただ多くの Match 3は、Candy Crush のような “課金ベース” で “ステージクリア” のパズルだと思います。”広告主体” であったり “ハイスコアを目指す” タイプのカジュアルゲームはあまり記憶がないです。

ぼく : 確かに。そういう意味だとオリジナリティは出せると踏んだわけですね。

いよだ : ただ Match 3 は、”詰んでいるかどうか” の状態を検知するときやゲームバランスの調整に “再帰処理を用いた探索アルゴリズム” が必要になるので、Threes! や 2048 のようなパズルゲームと比べて開発コストは高いと思います。

ぼく : そんななか、どうしてこのゲームを作ろうと思ったのですか?

いよだ : 2014 年 1 月に同じような “Number Balls” というマッチ 3 パズルをリリースしたのですが、全くダウンロードされませんでした。しかし、周りの評判は結構よかったんですよね。なので、ルール・デザイン・アルゴリズムなどを全て作り直して、よりシンプルなパズルゲームとして開発しました。

ぼく : 原型がもともとあったんですね。デザインとかはどう変えられたんですか?

いよだ : 最初は “Dots” を意識していたのですが、3D で作ることにしたので、特に他のアプリを参考にせずに、良いと思える品質まで何度も変更しました。デュアルマッチ 3 という “ゲーム性” がアピールしたいポイントなので、好きなデザインを選べるようにテーマを用意しました。

ぼく : なるほど。ある意味、参考にするものがない状態って、イチから作る苦しみとかありますよね。

いよだ : そうですね。今までは 2D だったのでイラストレーターで画像を作ればよかったのですが、3D で開発したので思ったような色や質感が出なかったりと苦労しました。

今風!AI (人工知能) を使ったゲームバランス調整


ぼく : デザインのところはどれぐらい内製で、どれぐらい外部に投げてるんですか?

いよだ : エフェクトだけ、Unity の Asset Store で購入したものをカスタマイズして使っていますが、それ以外は内製です。といっても、ボールとキューブは Unity に初めから用意されているものに色の設定をし、購入したアセットのノーマルマップを適当に利用した感じなので、自分で 3D のモデリングとかはしていないです。

ぼく : そうなんですね。あと、開発中 Facebook で post されてましたが、ゲームバランス調整で AI にプレイさせてたじゃないですか。

いよだ : はい、やってました。これとかですね。

ぼく : あれはどうやって作ったんですか?内製ですか?そういうツール・サービスがあるんですか?

いよだ : 内製です。ヒント表示用に、経路検索のアルゴリズムと、ボールをつないだラインをアニメーションで表示する部分は開発していたんですよ。それを自動で動かして、ゲームオーバーしたら自動でリトライするように作っています。

ぼく : あー、なるほど。どれぐらい賢いんですか?

いよだ : 単純に経路検索をして得点が高いと思う経路を選択しているだけで、先読みはしていないため、人よりは賢くないと思います。先読みをすると計算量が多すぎて厳しいです。ただ、ゲームバランスのために利用するには、一定のアルゴリズムで動作するメリットもあると思います。

ぼく : それはどういう点ですか?

いよだ : パラメーターを変更した時に、クリア率やコンボ率がどのように変化するか?など数値である程度判断することができます。

ぼく : なるほどねぇ。人間にプレイさせると、けっこう数こなさないと統計的に正しいかどうか判断できないですもんね。

いよだ : そのあたり、数値では直感的にわかりにくいところは、Web でレポートをグラフで表示できるように開発しました。これも内製です。





ぼく : すげぇ...。毎回話聞いて思うんですが、個人でやってるとは思えない開発プロセスの洗練度合いですね。

最後に


ぼく : ズバリこのアプリの手応えは?どれぐらい狙っていますか?

いよだ : 予測は難しいですね。理想は、30 万 DL とか欲しいですが、アップルにフィーチャーされないと現実は、数千 DL ぐらいだと思います。フィーチャーされても DL 数が伸びるかどうはわからないので運次第って感じです。収益性は常に課題ですが、今回も低いと思います。パズルで非消費アイテムをたくさん活用できる案があると良いのですが。。。

ぼく : いやでも僕自身触っててかなり品質高いと思うので、フィーチャーもですが、アプリ自体の継続率や収益性をもっと高めて、プロモーションとかにもチャレンジしたいですね。本日はどうもありがとうございました!

Q

2017/10/29

いまチャット小説がアツい!その理由と、市場として立ち上がるための条件

Balloon掲載『俺の理性は限界突破』が好きです。画像は Appliv より

「チャットノベル」アプリ9本比較&おすすめ作品。トーク画面風の新しい小説https://mag.app-liv.jp/archive/83053

この記事、非常によくチャットノベル (以下この記事では “チャット小説”) アプリごとの特徴をおさえていて素晴らしいと思ったのですよ。
そしてちょっと前からぼく、チャット小説はマンガアプリに続いて今後のメインストリームの 1 つになるポテンシャルがあると信じているんですね。

その理由を書きます。
(ファクトというよりはオピニオンなので、やっぱり有料販売ではなく無料公開することにしました)

1. 新しいデバイス・メディアが新しいコンテンツ消費のスタイルをもたらすから


1 つ目は『歴史的に見るとそうなるよね』っていう理由です。
ヘーゲルのいう "事物の螺旋的発展の法則" っていうやつです。
(これ超役に立つ思考法なので、知らない方は読んでみてください)

映画 (街に 1 館) がテレビ (1家に1台) になって、さらにそれが 1 人 1 端末の時代になるにしたがって YouTube など新しい動画コンテンツの消費の方法が生まれ、YouTuber といわれるような (銀幕タレント → テレビタレント、と同じ流れで) 新しい種類のタレントが勃興してきているよね。

リアルな場でのオークションが、インターネットの普及にともなってヤフオクになって、”リアルタイムで売り手と買い手が交流する” というスマホならではの価値によってメルカリなどのフリマアプリになったよね。
(間にガラケーの CtoC サービスもあったね。ビッダーズ / モバオクとか)

マンガもスマホになって、Comicoに代表される “webtoon” という縦スクロール型という新しいフォーマットが生まれたよね。
上位マンガアプリのアクティブユーザー数はすでに紙のマンガ雑誌の発行数を超えていて、要するにアプリでマンガを読むというのは一般ユーザーにとって “当たり前” になってるわけです。

つまり過去の流れとしては、リアルであったサービス (第一形態) がまずインターネットで第二形態になり、(一部途中でガラケー特化という特殊形態を挟んだのちに) スマホに最適化することで第三形態になってきているわけです。

小説を読む、というのはどうか。

もともとは紙 (第一形態) だったのが、PC とインターネットの普及で web になり (第二形態)、ガラケーの普及で “ケータイ小説” という新しいフォーマットが出てきた。

読んだことある人は分かると思うけど、"ケータイ小説" はいわゆる本で読む小説とは全然違うフォーマット (改行がやたら多い、短文中心、会話が多い、横書きである、etc) ですな。
“野いちご” “魔法のiランド” といったサイトを中心に UGC 型がブームになったのも特徴で、執筆も消費もガラケーという (当時) 新しいデバイスで行われていました。

じゃあこれがスマホになって最適なフォーマットが出てきたかというと、まだ出てきていないと思うんですよ。

Kindle や Kobo で読んでるのはあくまで紙の本を前提として書かれたテキストデータをスマホで読んでいるだけ。
"ケータイ小説"はスマホでも読まれてるけど、あんな文章をいまスマホで書く人なんていない、ってことは “ガラケーっぽい” 文章しかないから仕方なくそれをスマホで読んでるだけにすぎない。

スマホユーザーが慣れ親しんだフォーマットで、それ用に作られたオリジナルコンテンツを消費する時代が近く必ずくる。
じゃあスマホユーザーが一番接しているテキストコンテンツは何かというと、チャットだと思うんだよね。
(SNS はどんどんテキストレスに振ってきているし)


...というのが 1 つ目の理由。

(なので厳密にいうと、最終的にくるのは "チャット" 形式ではないかもしれない。
 けど少なくとも、今までのデバイスではなくスマホにより特化・最適化されたフォーマットではあるはず)

2. 複数プラットフォームが乱立できるから


ネットオークションやフリマのような “ネットワーク外部性” が強烈にきくサービスは、売り手も買い手も “一番人がいるサービス” を使う経済的インセンティブが働くので、基本的には一社総取りになるじゃないですか。

一方コンテンツ産業は、もちろん人気・不人気はあれど、プラットフォームとしては複数存在し得るわけです。

ジャンプがいくら強くてもサンデーやマガジンやスピリッツを読むユーザーは (そこに面白い作品がある限り) いなくならない。

マンガアプリも、MAU 数百万レベルのものは数が限られるけど、とにかくマンガがあれば読みたいというミッドコア・コアユーザー (そう、ぼくのような) は複数アプリを併用するので、二番手・三番手グループ (MAU 数万〜数十万) が成立する。

問題になるのは「チャットスタイルで書かれた小説を読む」という習慣がユーザーに定着するかどうかで、定着したら複数プラットフォームが成り立ち、マーケットの上限はどれぐらい面白い作品が生産されるかという "供給側" の事情が決める、と思うのです。
たぶんね。

3. マネタイズできるから


チャット小説コンテンツが十分な量生産され、ユーザーもチャット小説を消費する習慣が根付いたとして、産業として大きくなるかどうかは "十分マネタイズできるかどうか"、さらにいうと "生産者側にとってコストより十分大きなリターンが得られるかどうか" が鍵になってくるわけです。

以前、ぼくとジャンプ+ (プラス) 細野編集長との対談 (https://mag.app-liv.jp/archive/82203) のなかで、「マンガアプリ発で "億" 単位で売れる作品を出したい」とおっしゃっていたのが印象的だったんですね。

細野編集長 これも画像の出典は Appliv

紙のマンガ誌は、連載単体でももちろん、その後のコミックス、アニメ化、ドラマ化、映画化、ゲーム化など “うまくいった作品のマネタイズの道” がすでに出来ている。
ヒットするのが簡単なわけではないけど、ヒットしたときにはちゃんと “ドリーム” があるから、既存の作家さんも継続するし、新規の作家さんも入ってくる。

マンガアプリについても、アプリ内課金 (作品を読むのにチケットを消費させる、作品単位で買わせる、など)、広告 (作品を読むために広告を見せる、作品の前後で動画や静止画の広告を見せる、など)、からのコミックス販売、アニメ化、映画化と徐々にマネタイズは出来てきつつある。
色々あるから詳細は端折るけど、マンガアプリが世に出てきてから、色んな会社がマネタイズは試行錯誤してきてるんだ、これが。

チャット小説は、基本的にはマンガアプリの上手くいってるマネタイズ手法をトレースすれば恐らくマネタイズ出来て (小説はマンガと同じく、元々人間がお金を払う対象だった、という事実がとても大きい)、かつコンテンツ制作についてはマンガよりも比較的ハードルとコストが低い (絵が描けなくてもいいというのがとても大きい) ので、作家さんがそれで生計を立てられるレベルにまでは到達する絵が見える。
見えるぞ。

いつか立ち上がるかもね。いつ立ち上がるの?


と、ここまで「チャット小説市場が成立しそう」な理由を書いてきたけど、本当に立ち上がるどうか、どれぐらい早く立ち上がるかは、ひとえに “ヒット作の有無” に依存していると思う。

ケータイ小説があれだけメジャーなジャンルになったのは、『Deep Love』のヒットが最初にあったからだ。(知らんけど)
その成功を見て、プロの作家から素人まで、多くの人が作り手として参加してきて、それらを読む人が集まっていった。

需要と供給でいうと、コンテンツについては常に供給がないと成り立たない世界なのである。

新しいフォーマット・新しいプラットフォームが、今後産業として伸びていくかどうか。
それは、そのフォーマット・プラットフォーム “発” の IP が生まれているかどうかで、占うことができると思う。

例えばマンガアプリでいうと、紙で流行った作品をアプリに焼き直すのではなく、アプリで人気になった作品がコミックス (紙) になって、映像化されて、という流れがすでに起きてきている。

「その作品」を読むためだけに、(高いハードルを超えて) アプリをダウンロードして読もうと思う、そんなモンスター作品が 1 つでも生まれたら、そしてその作品がきちんとマネタイズできたら。

テキストを書いて生きているプロの作家が、プロクオリティの作品を作り、課金を中心にマネタイズするプラットフォーム (のいくつか) に掲載して、それらがメインストリームになる。

んで、どこかが “成功しそうな兆し” を見せると、たとえば出版社やテレビ局など、”コンテンツの作り手” および “IP” を持っている既存のプレイヤーが、作品を掲載するプラットフォーム and/or コンテンツ提供者として参入してくるだろう。
んでそこから、チャット小説発の IP として、映像化やコミカライズといったメディアミックス展開を大人力で進めてくるだろう。

あときっと GREE, DeNA みたいな IT 業界のビッグネームもプラットフォーマーとして参入してくるんじゃないかな。
(DeNA がやるならきっと安江氏がこの事業も兼任するでしょう。(適当))
DMM が TELLER やってるのも完全にその流れ。だと思う。

セプテーニの佐藤社長がマンガを好きなのと同じぐらい、小説やテキストコンテンツが好きな経営陣がいる会社があったら、数年単位で億単位で投資して、スマホ特化した小説を専門に書く作家とプラットフォームを育成したりしてくるかもね。
Abema に何百億円も投資する CyberAgent、よりは比較的少ない投資で済みそうだし。


それほどは人気がない作家やアマチュア作家の作品も、「課金するほどではないけどチャット小説をもっとたくさん読みたい」という比較的少数のユーザー向けのアプリで、広告を中心にマネタイズされるだろう。

んでいくつかのプラットフォームが、上手にマネタイズする仕組みと、ヒット作品を継続的に生み出す仕組みを作って、新たに上場するレベルで成功する会社も 1 つ 2 つは出てきてもおかしくないかな。

ほら、なんか “ありそうな未来” でしょ?

あと足りないのは、映画化されるレベルのオリジナルヒットコンテンツですよ。

カテゴリとしては、ケータイ小説をメジャーにした『Deep Love』や、マンガアプリ発の比較的初期の IP 化コンテンツ (Comico『ReLIFE』やマンガボックス『恋と嘘』など) といった過去の事例を見るに、最初にメジャーになるのは恋愛系なのかなぁ。

集客しやすいのは (特に今の世相だと) ホラー・スリラー・サスペンスなどブラック系カテゴリか、エロ系になるんだろうけど。

最初に当てるのは誰かなぁ。
楽しみ。

最後に、実際どれかチャット小説アプリ触ってみようという方は、冒頭にもリンク載せたこちらの記事に詳しく比較してあってオススメです。アプリへのリンクもあるし。
「チャットノベル」アプリ9本比較&おすすめ作品。トーク画面風の新しい小説https://mag.app-liv.jp/archive/83053

こんなかんじで!

Q