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2016年11月8日火曜日

【前編】アジアのゲーム市場にクソ詳しい人たちのマニアックな対談

ニッチな話題ですが、ゲームの海外展開を本気で考えてる方にはかなり有益な情報があるんじゃないかと!

さっそく本編いってみましょう!

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坂本 (AppLovin) :まずは日本と海外のゲームアプリの環境の違いに関して話しましょうか。誰かネタある人?

アプリ先生 坂本

岡田 (Fuller) :仕事柄、各地域でよく使われてるアプリの MAU の推移をかをよく見てて、特にアジア圏と北米圏をよく見てるんですよ。コミュニケーション系が絶対上位に来るんですが、Facebook・LINE・WeChatとか、どこが覇権を握っているかを見るのが楽しいですね。

キム (FluQuar) :国によっては LINE 強いですよね、課金も含めて。例えばタイとか、LINE がセールスランキングでも 1 位になりますもんね。

タイの話


坂本:「みんな使ってるから」以外に、タイの人が LINE を好む理由って何かあるんですかね?

キム:タイの文字って読むのもタイプするのも難しいみたいなので、みんなスタンプを凄く活用するんですよ。

FluQuar Founder/CEO キム氏

坂本:えっ、タイ人にとってもタイ語って難しいのww

キム:そうみたいですw あとタイのバンコクでは、BTS と MRT っていう電車が通っていて、その近辺の栄えているエリアなんかは比較的通信環境は良いです。電車の中で SNS やってる人はタイでもよく見かけて、むかし「韓国では地下鉄でみんなスマホ触ってます」っていうのがわかる写真が出回りましたが、タイもまさにそんな感じ。

坂本:SNS の他にはみんなどういうアプリやってるんですか?

キム:最近だと女性でもサマナーズウォーとかセブンナイツとかやってたりしますね。「グローバル版」では言語を選んでプレイできるんですが、あの辺のゲームはタイ語に翻訳されてます。グローバル版出してる韓国のゲームは、ほとんどタイ語対応されてるんじゃないかな。

黒上 (Snail Games Japan) :中国のゲームも大体、タイ語対応してる。中国系の会社だと、まとめて翻訳ができる企業があるから安くてそこにお願いしちゃうみたい。翻訳費用考えても、多少の課金があがるのであれば全然ペイできるはず。

坂本:へー、そんなにコストかかんないなら、そりゃやったほうがいいっすよね。

現地に海外企業としてどう入り込むか


黒上:あとは、中国の企業だと、「海外展開してるぜブランディング」に重きを置いてる事もあると思います。世界に俺たちのゲームを出してるんだぜ!みたいな。

坂本:ブランディングすると何がいいことあるの?

黒上:ん〜と、自慢できるじゃん??w

(一同笑)

Snail Games Japan 黒上氏

キム:タイに限らずだと思うけど、ブランディングを大事にしているって話は最近よく聞きます。タイのパブリッシャーのゲームではまだ大きいのが少ないから、海外から来たゲームに関しては、「有名ゲームを作っている会社だ」って認知されると、次に出すゲームも当たりやすくなる。

坂本:ブランディングね。例えば Supercell って東南アジアでも人気ですか?

キム:Supercell は東南アジアでも人気ですね〜。シンガポールみたいな、英語で出せるところは特に!だけど、タイ、ベトナムなんかは、その国に合わせてローカライズしてるコンテンツの方が強いかも。中国と韓国の会社が特にしっかりとやっている。

坂本:そうなんや。日本と同じで言語の壁がけっこうあるのね。

キム:タイのランキングを見ると、TOP10 は韓国のゲームばっかり。10〜100 位までは中国のゲームばっかりみたいな笑

坂本:その、韓国と中国のゲームの違いって何なんですかね?

黒上:デザインな気がする!韓国って元々 MMO が強いから、すごくグラフィックのクオリティが高い。特に違いを感じるのはキャラクターの色塗り。韓国はアニメ塗りとか水彩とかが多いのに対して、中国は厚塗りだから絵が暑苦しい印象を与えますよね。

坂本:意外とそこで違いが出るんや。

黒上:タイはアニメ好きも多いから、視覚的に好まれるのは韓国な気がする。 で、韓国ゲームも中国ゲームもそんなにゲーム性は変わらないから、ユーザーは比較的デザインいい方にいく気がする。

会場: Bar AppLovin Tokyo (嘘)

坂本:なるほどね〜。タイ以外だと今どこが熱いんやっけ?東南アジアで。

キム:タイ以外だと、中国系はベトナムがほとんど。中華系のタイトルばっかり増えてるから。

ベトナムの話


黒上:ベトナムとかって CPI がめっちゃ安かったりするよね。CPI が日本の CPC レベルだった時があったしね。$0.2 みたいな。

坂本:CPI 20 円はやばい。笑

黒上:そういえば去年ベトナムに行ったんだけど、思ったのが、皆んな携帯が古い。iPhone4 もめっちゃ見た。意外とベトナムは狙い目だよね。

坂本:地政学的に言えば、原則として「隣の隣の国は仲良くなりやすい」ってのがあるんよね。間にある中国とは日本もベトナムも緊張関係を強いられるから、ベトナムと日本は仲良くなりやすいベースがある。他には、フィンランドと日本もロシアが間に挟んでるから、実はすごく相性がいい。

キム:ベトナムは PC オンラインゲームの市場が大きいし、スマホゲームでも狙い目だとは思うんだけど、複雑で市場がわかりにくいんだよね…。第三者決済の比率がすごく高いって聞く。あとはベトナムの現地の会社と組んで上手くやることが重要だよね。ベトナムに法人があったとしても、外資だったらパブリッシングはできないとかいろいろ制限があるみたい。ライセンスまわりも結構複雑みたいだし。

坂本:そのへんはちょっと中国っぽいね。

キム:通信環境はそんなに悪くないから、どちらかというとベトナムは端末のスペックがの方が課題な気がする。通信環境が課題な国はインドネシア。

インドネシアの話


キム:2015 年くらいまではインドネシアの会社がプレゼンする時は「インドネシアの 3G は遅いです」っていうのが決まり文句だった笑。

坂本:そこでドヤるんだ笑。

キム:そうすると容量の重いコンテンツの場合、そもそもダウンロードができない問題が出てくる。インドネシア出張した時に、日本のゲームは全然リソースダウンロードが終わらなくてプレイできなかったりした。

黒上:逆に中国とか台湾にいくと、どこにでも Wifi があるからそういうので成り立ってるのかもしれない。タイもそうで、意外とどこにでも Wifi がある。今後、Wifi が整ってる国は伸びる可能性がある。

坂本:総じて、東南アジアって進出先としてはどれぐらい魅力なんだろうね?

岡田:Fuller が China Joy に出展した時に、ブースに来てくれた人や会った人がどこの国にアプリを出したいかニーズを調査したら、「東南アジア>中国>韓国>日本>ユーロ圏」って結果でした。

坂本:US とかじゃないんや。

岡田:意外と US を聞かれることは少なかったです。で、大手どころは日本気にしているんだけど、とりあえず東南アジア。かなりデータを欲しがってました。

黒上(こいつ腹出とるな〜)

坂本:でも東南アジアって、キャリア課金とかがまだきちんと整備されていないから、ゲームとかまだマネタイズ出来ないんじゃないかなって勝手に思ってたんだけど。LINE みたいなプラットフォーム系は先に「みんな使ってる」状況にすれば強いから、今のうちから進出しとくのは分かるんだけど。

東南アジアの課金インフラ


黒上:タイとかその周辺って、意外と 3rd party payment がしっかりしてるよね。Android で3rd party payment に対応してたら、マーケット情報としては出て来ないから、ストアの統計データとして認識されている金額よりかは、課金は上がっているはず。

キム:東南アジアの決済は MOL が強い!タイトル、地域にもよるけど、全体の売上の 20-30% くらい、場合によってはもっとあったりするみたい。

※注:MOLPay http://www.molpay.com/v3/

キム:だから「Apple, Google の課金」だけしか計算してないデータよりも、実際には売上規模はもっと大きいよね。でも面白いのは、一部の売上上位の企業ではあえて第三者課金を使ってないこともある。

坂本:それってプラットフォーマー (Apple, Google) に嫌われたくないから?

キム:それが一番大きいみたい。韓国の会社とか特に、グローバルワンビルドでやる事が多いから。

坂本:国ごととか地域ごとにビルド分けないんや。

キム:韓国ってプレイヤーが溢れすぎているんですよね。開発費用もかかるし、マーケティングコストもかかるけど、市場の大きさでいうと日本や中国、US にかなわない。だからソフトローンチでまず東南アジアに出すっていう会社も多くて、まず東南アジアを見ている企業が多い。

坂本:なるほど。

キム:それで、グローバルワンビルドで出すとなると、プラットフォーマーとうまくやらなくてはいけないので、第三者課金は必然的に使えなくなる。

黒上:中華系デベロッパーは結構 3rd party payment 使ってるイメージあるなぁ。中華系デベロッパーにとって台湾は言語化も楽だから、とりあえず出すみたいな感じでやってるんだけど、1 年前ぐらいまでは Mycard とかの 3rd party payment を使わないと課金が成り立たない状態だったのね。で、東南アジアへの進出は台湾の流れで...みたいな事も多いから、3rd party payment は意識してるんじゃないかなって思う。

坂本:デベロッパーの側が慣れてるんだ。

黒上:ただ、第三者課金って、かなりキャンセルが多いんだよね......半分くらいになっちゃうんじゃないかな。

坂本:結論、中国・韓国のディベロッパーは東南アジアを見まくってるってこと?

黒上キム:見まくってますね。

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後編に続く!

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